新宿や御茶ノ水駅など都内に4店舗ある「談話室 滝沢」が3月いっぱいで閉店する。閉店理由の一つは店員もお客も質が変わってしまった為だとか。ようは静かでゴージャスな雰囲気を保てなくなったとのことらしい。
静か過ぎる喫茶店にいると『あのウェイトレスは私の話を聞いているに違いない』という被害妄想から緊張してかえって話難いものだが、「談話室 滝沢」が求めた静けさってどんなんだろう? 新宿で友達とおしゃべりするのに調度いいお店をさがしてみました。
(藤井 季美)
理想は・・
“ほどよい静けさ”というのは人それぞれだと思うけど、 『隣の席の人が何を話しているか気にならない程度に店内が騒がしい』のが私の理想。今回は、分かりやすくするためにそれぞれ店内の騒音レベルを測定。住さんが「ありがとうの」の気持ちをデジベルで測るで使用したデジタル騒音計を使って数値化してみました。 喫茶店に行く前に目安となる音を私なりに幾つか選んで測定してみた。 ・新宿駅前 東口 72デジベル まあ喧噪って感じです。 ・パチンコ屋店内 90デジベル うるさいレベルです。 ・友人と普通におしゃべり 60デジベル
では上記を参考に行ってみましょう。
こちらが「談話室 滝沢」
都内にお住まいの人なら看板ぐらいは見たことがあるかもしれない。私も学生の頃からこの看板が気になっていた。しかし「喫茶店」ならぬ「談話室」がいったいどんな場所なのか想像が付かず入店しないまま今日まで来てしまった。
お客さんの年齢層が高いわりに、けっこう店内は騒がしい。“ひそひそ” “ぼそぼそ”っていうよりは“ざわざわ”。BGMもよく聞こえない。 さっそく測ってみたところ 騒音レベル:62デシベル。 正直。ちょっと騒がしいかも。仕事の打ち合わせをしている人が多い様でハッキリした調子の声が色んな所から聞こえてくる。元気にハキハキしゃべらないと一緒に居る人の声が聞き取りにくい。これでは「談話室 滝沢」の理想の静けさは推し量れない。でも、この雰囲気でないことだけは確かだろう。
らんぶる
私の知ってる中で静かな喫茶店として思い出されたのがこちら。BGMはもちろんクラシック。ここも広い店内に古めかしい調度品。でも洋風だけど。騒音レベル: 58デジベル。 静かだ。平日の昼間だから人も少ない。ここはちょっと静か過ぎるかもしれない。隣に座っている女性2人の声がよく聞こえる。話の内容から二人が看護婦らしいと分かってしまった。 勉強や仕事に集中するならいい所。 こちらで黒五ココアを注文した際に「黒五ってなんですか?」とウェイトレスさんに聞いたら困ってた。黒五がなんだか分からずじまい。
ドトール
BGMはイージーリスニングっていうのかな。1名のお客さんが多く店内はそれほど騒がしくないのだけど、頻繁に人が出入りするため外からの音が入ってきてる。ドトールは店内が狭いところが多く、ゆっくりし難い雰囲気の所も多い。こちらもサクっと飲んで出てくって雰囲気なので、ゆったりおしゃべりはし難いなぁ。騒音レベル: 72デジベル。
スターバックス
BGMは洋楽ヒットチャート。店内はそこそこの混み具合。けっこう騒がしい気がしたんだけど、その元は音楽で人の声ではない。テーブル同士もそれなりに離れているし、周りの話し声もBGMにまぎれて内容まではよく聞き取れない。おおこれぞ理想。騒音レベル: 78デジベル。でも、78デジベルといったら新宿駅前よりも騒がしい。この状態がちょうどいいなんて私って耳が変なのかな。喧噪でなく音楽なら騒がしくてもOKなのか・・?。
感想:状況によって違うとも思いますが、「談話室 滝沢」のようなゆったりした喫茶店でなくスターバックスが一番ほどよいなんて自分でもびっくりしました。 でも、落ち着いた喫茶店にはそれなりの良さがあるのも事実なので、ドトールなどのセルフ型コーヒー店にばかり通ってないで、格調たかい喫茶店にも行こう。そうでないとその内みんな閉店してしまうよ。