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コネタ522
 
カップラーメンの「あの小袋」だけでチャーハンを作る

カップラーメン、週1回は食べている。酒を飲んだあとはほぼ買って帰るし、深酔いした翌日などは1日に2食続けて食べるときもある。

ああ、やめられない。日々「おっこれは食べてみたいな」と思わせるような魅力的な品が開発されているからだ。

さて、年々その材料、調理法は複雑になってきているが、最近特に目に付くのが、「秘密の小袋」。いかにも他のかやくやスープとちょっと違いますよと言いたげな、隠し味の入った小さい袋。秘伝の、とか特製、という枕詞とともに、フタにわざわざ「小袋付き!」と記され、特別扱い。

それが投入されることにより、ただでさえうまいラーメンが、ラーメン店主をうならせるような絶品・入魂の一品に変わるというのだ。

そんな隠し味、特製のスパイスを集めて、それだけでチャーハンでも作ったらどれだけうまいだろう?

乙幡 啓子

実行してみた、と一口に言っても、準備は地味に大変だ。

1) 多くのカップラーメンに接するため複数のコンビニ・スーパーをまわり
2) 小袋が入っているかどうかをラーメン棚でひとつひとつ入念に観察し
3) 小袋と認識できる「特製」ものが単に「特製スープ」だったりするので、その辺の境目をはっきりさせ
4) ひとつの店で何個も買わないように調整する(世間体のため)

ほおら、大変だ。特に3番目は、小袋ナシで調理しても支障のないもの、という基準を設けた。この道でひととおり語れるくらいの経験と実績を積んだわけだが、もうキャリアにプラスされることはないだろう。

こうして、1週間にわたり材料を買い集めたのだった。



名古屋の味、スガキヤにも「かくし味付」。

かくし味 入れずに食べる 寂しさよ。


なんだか大変なことになっているカップ。


「味変化」という野放図な一般名詞がかえって興味をそそる。


上のラーメンの中からこんなに袋が!


「必ずお召し上がりの直前にお入れください」の表記で不安になる。これチャーハンに炒め込んでしまうが大丈夫か。


「黒コショウとレモンの隠し味」の他に!


別添・特製ふりかけまで付いてるぞ!


袋が最初から外に出てる。


フタが、小袋ありきのデザインになってた。1万円札の裏側のようなスカスカ感。

そしてうどんにも小袋は存在する。


O次郎のスタミナではなく、小川のスタミナだ。

出たガッツ。

ガッツの素なら買うしかあるまい。でもソースなのが気になる。


そして袋物にも、あの小袋が。 おなじみ出前一丁のごまラー油、そしてチャルメラは新たに「木の実」を投入してきた!


「木の実スパイスはあらびき胡椒と数種のスパイスをおいしくミックスしたスパイス」 だそうだ。

やっと8種類の小袋が集まった。8袋中、粉末タイプ4つ、油タイプ3つ、ソースタイプ1つ。それらを調合というか、もう全部入れてしまえ。



大部分の袋に「召し上がる直前に入れてくれろ」という意味のことが書いてあるが、無視しよう。

それっぽく、すりばちを持ち出してきた。漢方を調合する気分でもある。変なガスとか出てきたらどうしよう、ともちょっとだけ思う。



禁を犯している気分。

粉タイプ全て入りたり。

ここで匂いをかぐ。「塩カルビ焼そば」のフライドガーリック+揚げネギのにおいが非常に優勢だ。



最初は油タイプは分けようかと思っていたが・・・。

この絵を見たかったので全部混ぜた。

すごく複雑な香りがする。唐辛子味噌系と、日本のソースの絶妙な混ざり具合。これはいける!と私は確信した。(市販品から拝借しただけだけど)世界にひとつだけのマイ・ジャン(醤)の完成なり!

ではご飯を炒めて、マイジャンを投入してみよう。



あえてここは具ナシで。

えー、途中報告。危惧していたとおり、炒めたら香りが薄れてしまった。あの袋からのメッセージが、今私のもとに届いたのだ。「お召し上がりの直前に入れてください・・・」

まあ、そらそうだわな。

と、動じないことにして、続ける。

さて完成。



勢いで麺もゆでて、マイジャンのみで味付けた。茶色い画面だ。

結論から言って、「チャーハンは複雑な味がする」。うまいと言っていいと思う。濃厚かつ複雑、辛くかつソース味も甘く。塩コショウしなくてもOKである。

麺はお湯に溶かすので、もっと濃い目に作ればよかった。ジャンを余らせておいてよかった。でも、ベースのスープ無し、というのもシンプルでなかなかいいのではないか。するする入る。本場の台湾屋台っぽい。と言ったらたぶん怒られるだろう。



お試しアレ、と言いつつ、ふつうに1食1食食べたい誘惑も、少なからずあるのだった。

 

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