さっそく作業開始
さっそく家に帰ってぞうきんを取りだしてみる。うまい具合にミシン目の雰囲気があの時のぞうきんっぽい。さっそく小学生らしく水で“ゆるめに”しぼって部屋の汚れた部分を掃除していく。今回の主旨はいかに部屋をきれいにするかじゃなくていかにぞうきんを汚くするか、だ。ややこしい。
普段は部屋の掃除など面倒くさくてあまりしないタイプだが、ぞうきんがみるみるうちに汚れていくのは面白い。なるほどぞうきんで掃除する楽しさがわかってきた。
普段は部屋の掃除など面倒くさくてあまりしないタイプだが、ぞうきんがみるみるうちに汚れていくのは面白い。なるほどぞうきんで掃除する楽しさがわかってきた。
机、床、ホワイトボード、テレビの画面、鏡、本棚、窓。とにかくありとあらゆる場所を掃除。みるみるうちにきれいになる部屋と汚くなるぞうきん。ぞうきんって自虐的な存在だなーなどとぼんやり思う。
しかし、僕がめざすあの灰色のぞうきんにはとうていたどりつかない。いくら拭いても僕が持っているぞうきんは新学期2日目ぐらいのきれいなぞうきんだ。そこで部屋でより汚れている場所に向かう。
もっともっと黒くなる場所はないか、もっと汚れている場所はないか。この作業は思いのほか人の心をストイックなものにさせる。 |