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コネタ


コネタ573
 
外でも充電、携帯電話
 

最近の携帯電話は液晶も大きくなり、性能も良くなったのでバッテリーの減りが早い。緊急用充電装置が各所で売られているのもそれを物語っているだろう。

そんなバッテリーの残りを気にしながらの通話はもうウンザリ。
外出先でも、通話しながらでも充電できる、そんな夢のような装置があればなぁ。

その夢、私が叶えましょう。

佐倉 美穂

これを求める人がどこかにいる

デカビタC好きだ

パチっとな

念願のハンダ付けの瞬間

ピアスに良さそう

装置の材料は何でも揃う秋葉原で

秋葉原。有名な電気の街だ。家電を買いに行ったことのある方も関東圏なら多いだろう。
しかしそこは奥深いツウの街でもある。

少し足を踏み入れれば、そこはまるで暗号のような商品名がずらりと並ぶ店構えだ。
「月刊むし」という昆虫雑誌を前にした時と同じような、「いろんなものに需要はある」という感慨に耽る。

そのような商品達を前にしていると、「私もテスターくらい持ってないとダメかな」という気分になってくる。何がどうダメなのかはもうわからない。あれは秋葉原マジックだったのか。

そしてこの街には不思議なルールがあるように思う。いちいち驚いていてはいけないよ、といいうような。
たとえ自販機で今はもうほとんど見ることもないマウンテンデューが売られていても、そのジュースのゴミ箱の前にSEGAサターンが捨てられていても、秋葉原ではそれが常識なのだろう。 パーツ街に流れるLOVE PSYCHEDELICO。「ゆうこりんの方がしっくりくるなぁ」と思いつつ、買い物終了。


制作開始

さて今回の実験は、単純に太陽電池を携帯に貼り付けて、発電しながら通話をしてみようというもの。

必要な部品も
・太陽電池
・携帯充電コード
・携帯電話
だけ。
簡単な装置の作成だが、今回はコードと太陽電池の接続にハンダを使う。

実は私はこれが初ハンダだ。ハンダを使ったことがある女性って、少し憧れないだろうか。それがとうとう私にもチャンスが巡ってきたわけだ。上昇気味の動揺を抑えて慎重に操作する。

ハンダはじゅくじゅくと溶け、割ってしまった体温計から出てきた水銀のようになる。
それが流線型になり、瞬時に固まってしまうのだから目を離せない興味深さだ。しかも通電する。美的かつ技術的。

一度水銀のプールで泳いでみたい、と長年思っていた私には面白くてたまらない。
まあ、そんなプールで泳いだら、多分死ぬだろうけど。

ハンダにも徐々に慣れ、まるでティファニーのティアドロップのような美しい形を作れるようになった。
記念に身に付けたいくらいだ。

 

書を捨てよ、通話しよう

さて、装置が完成した。
早速充電コードを携帯に接続すると………


パアアー

充電ランプが光った!
なんてエコロジーで便利な充電。
早速通話しやすいように携帯に電池を貼り付け、外を歩いてみよう。

しっかり光ってる
裏から見ると虫みたい

さんさんと陽を浴びながら点灯する充電ランプ。
これでもうバッテリー切れの警告音を聞く恐れもない。旅先に充電器を持っていく必要もない。
「今充電の実験してるのー」なんて通話も心なしか弾み気味だ。スキップしてもいいくらいの浮かれ具合。

そういえば以前友人に「走る程じゃないけど少し急ぐ時ってスキップするといいよね」と言われたことがある。
その時は「う、うん」とお茶を濁しておいたが、今は確かにそう思う。私がスキップしている時は、浮かれているか、急いでいるかのどちらかだ。

簡単に作れるこの装置、あなたもお一ついかがだろうか。外に出たくなりますよ。

難点
やはり日が落ちた部屋だと充電されません。
あとバッグの携帯用ポケットにも入りません。

本気で実用化されればいいのにと思っている

 

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