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コネタ


コネタ679
 
地下鉄の車窓から
東京メトロ日比谷線の旅
〜今日は、六本木を出発します〜

地下鉄に乗っていると、時間を持てあましてしまうことがよくある。

地上の電車なら何となく風景をみて過ごすこともできるけど、地下鉄のばあい、窓の外はそもそもまっくらだ。

だから、せいぜい中吊り広告を見て、女性ファッション誌の謎の言葉の意味を推測するくらいしかやることがない・・と思ってしまう。

でも、本当にそうなのか。

じつは地下鉄の車窓からも面白い風景が広がっているのに、ぼくはそれを見逃しているだけなのかもしれない。

というわけで、東京の地下鉄からみえる風景を目をこらして見てみました。

(text by 三土 たつお

六本木から広尾までの路線とその周辺
日比谷線を六本木から広尾まで

今回は、東京をはしる地下鉄のひとつである日比谷線に乗り、繁華街の六本木から広尾駅までの風景をながめてみる。

地上の六本木駅の入口周辺は、今日も買い物客などがにぎわいを見せる。対する広尾駅付近は、緑の多い落ちついた住宅街だ。

それらのあいだを結ぶ日比谷線。その地下では、どんな風景がぼくを待っているのだろう。


六本木駅から広尾方面へのながめ。今回の車窓からの景色をはやくも予感させる。

 

画像がはげしくぶれている点をお許しください

出発直後:六本木6丁目付近

写真は六本木駅を出発した直後のもの。地上の位置としては、麻布署をちょっとすぎて六本木ヒルズの入口にさしかかるあたりになる。

とはいえここからの眺めはとてもシンプルだ。

画面の左上に蛍光灯が見える。下のほうを左右に走るパイプはたぶん電源ケーブルだろう。

その下にクリーム色の箱のようなものが見えるけど、これは上のおおきな写真の左側の壁についているものと同じだと思う。スイッチか何かだろうか。

車窓から見える風景:

  トンネル壁面と蛍光灯、パイプ

 

あっという間にまっくらになりました

西麻布1丁目付近

六本木駅を出発した電車は、西麻布の交差点付近まで地上の六本木通りの真下を西にむかって進む。

このあたりにはカフェやレストランが多く、テレビドラマのロケ地としても有名らしい。

ただし、地下鉄からはそんなようすをうかがい知ることはできない。なぜならもう圧倒的に蛍光灯しか見えないからです。

車窓から見える風景:

  蛍光灯とそのまわりのトンネル壁面

 

対向する列車とすれ違う

西麻布4丁目付近

西麻布交差点の下で電車は左に急カーブし、外苑西通りのほぼ真下をとおるように軌道をかえる。

地下を通っているのだから、何も地上の道路に合わせてトンネルを建設したりしないで、まっすぐひいてしまえばいいように思うのだけど、地上の地権者への補償の問題等のため、実際には難しいらしい。なんぎなことです。

外苑西通りの下に入ってしばらくすすんだあたりで、対向する列車とすれ違った。

対向列車の車内の紫色のシートが見える。その左端にたぶん人が座っていて、白い服を着ているように見える。上部には黒いパネルにオレンジと緑の文字で何かが表示されているけど、何と書いてあるのかさっぱり分からない。

車窓から見える風景:

  対向列車のシートと乗客、パネル

 

蛍光灯がこれまでよりちょっとだけ青白い

日赤病院下付近

日赤病院下交差点のあたりで外苑西通りが右にカーブするのにあわせ、電車も微妙に右にカーブする。

このあたりの地形は、外苑西通りを谷底として、西側には日赤医療センターにむかう上り坂、東側には大使館などの集まる南麻布の丘が広がっている。

こういう地形は、いまはもう流れていない川の谷底だったばあいが多い。調べたところ、外苑西通りに並行して、西側に笄川(こうがいかわ)という古い川が流れていたらしい。

一部はいまでも地面の下を流れて、渋谷川に合流しているとのこと。いつか見てみたいものです。

車窓から見える風景:

  少しだけ青白い蛍光灯と青白い壁面

 

蛍光灯が長くなってる。アルカノイドみたいだ。

広尾4丁目付近

地上の順心女子学園にあたる位置をとおりすぎたあたりで、電車はゆっくりと左カーブを始める。これも地上の外苑西通りのカーブにあわせたものだ。

ここをすぎると、もうそろそろ広尾駅が近い。日比谷線に乗っていて、六本木から急な左カーブの後、ゆるやかな右カーブと左カーブをすぎたら、まもなく広尾駅に到着ということになる。

さっきからカーブのことしか書いてないが、生活に役立つ豆知識として覚えておきたい。

車窓から見える風景:

  2倍の長さの蛍光灯と2倍てらされた壁面

 

ぶじ到着しました

そして広尾駅に到着

六本木駅を出発してから約2分半後、電車は広尾駅に到着した。

さすがに明るい場所ではいろいろなものがよく見える。いまさらながら明かりの大切さを実感してしまう。

車窓から見える風景:

  電車を腕組みして待つ人と銀行の看板等

 

これで終わりじゃない

というわけで電車は広尾駅に到着したのだけど、本当は途中にハイライトがある。

ここのようすは、電車の先頭車両から前を見ていないとちょっと分かりづらい。そのためいったん六本木に戻って、あらためて撮り直したのが以下の写真になる。


この左側の線路は何だ

位置としては、日赤病院下付近で右にカーブした後あたりになる。

対向する線路はこの右側にあって、画像には写っていない。ということは、左側に見えている線路はいったい何なんだろう。

いまは使われていない幻の駅に通じていたりしたら楽しいのだけど、と思いながら調べたところ、どうやらこれは車庫らしい。なるほど、そんなものか。

上の写真を見ると、奥に向かう線路の分岐器のほかに、手前に向かうぶんの分岐器もみえる。奥と手前にそれぞれ車両を置くことができるのだろう。

ちなみに、ここのほかにも、千代田線の代々木公園駅と明治神宮駅の間などに同じような車庫(留置線)があるらしい。通りがかったさいはぜひチェキラである。

地下鉄の車窓からの眺めもそこそこ楽しい

今回は、駅から駅までの眺めをいちど録画して後で見直す、という手順をとったのだけど、見直していると最初の時点で見逃したものが結構多いことがわかって、おもしろい。

たとえば蛍光灯が途中でちょっとだけ青白くなったり、長さが2倍になっていたりしたのには、まったく気がついていなかった。

こういうことにリアルタイムに気づけるようになれば、ぼくにも路上観察の素養がついてきたといえるのかもしれない。道のりはながそうだけど。

なんだか分からない物が写っていることもある


 

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