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コネタ699
 
架空バンド、クロスレビュー大会!

当サイトのバーチャル企画バンド「クラムチャウダー・シベリア・アタック」の、別ユニット、「クラムチャウダー・テトラプル・ジャック」の音源を、先週リリースいたしました。
調子に載って皆様のレビューを掲載します!

といっても、何がなにやら分からないですよね。すみません……。
大まかなあらすじを、御説明させて下さいまし!

(text by 大塚 幸代

ライター大塚、「プロの写真家に写真撮ってもらったら、普通の人、例えば私なんかでも、アーティストっぽく撮ってもらえるんじゃないのか?」という無謀な思い付きを実行。デイリーの女性ライター、古賀さん、高瀬さんを誘い、「ガールズバンド」の設定で撮影をしてもらう(2005年3月)

そのヴァーチャルバンドに曲を書いてあげましょう、という方が現れる。3曲出来上がる。音源デビュー(2005年5月)
調子にのって、その曲のリミックス大会を開催、ステキなトラックが集まる(2005年6月)
調子にのって、オリジナルTシャツコンペもしてしまう。ステキなデザインが集まる(2005年6月)
ニフティのイベント、BBフェスタ用にまた何か音源を作ろう、ということになり、また調子に乗って、インディーズで人気のアーティスト、テトラプルトラップFさんにプロデュースしてもらう。新曲発表(2005年7月)
現在に至る。そしていま、皆様のレビューが集まった、というわけです。

とりあえず聴いてください。
インスタント・ワールズエンド/クラムチャウダー・テトラプル・ジャック




作詞・作曲:tetrapletrap-F
編曲:クラムチャウダー・テトラプル・ジャック
演奏:tetrapletrap-F and the Small Circle of F

戸惑いかけてた 出来すぎたメロディー
シナリオ通りに きみが唇とがらしたから

ほんとは僕だって 何も知らないけど
このままどこかへ 目が覚める前につれてって

恋におちてゆく二人
空回り続けてく二人
裸足の天使

このままもうちょっと きみとちょっと
今はもっと ここでもっと
いつもの唇のもつれたトークで
「●%□※◎$♂▼☆♀?」
きみの笑顔にただそっと口ずさむ
「(恋を恋と呼ぶのはなぜ?)」

木漏れ日通りの 歌につつまれたら
都会の窓から 真夏のかけらこぼれだす

ほらね
そっとマバタキして
トキメキを数えたりして
秘密のメモリー

気まぐれに 今日も笑い合って
すれ違って ぎこちなくて
色づく街並みに浮き出す影が
青く迫まる夏の夜空に飲み込まれてしまうまで
涙を隠してたのはなぜ?

マニュアルに沿って嘘をついて
食い違って 取り乱して
「いつもの唇のもつれが…」なんてさ
ひとり描くずるい景色を振り切ってしまえたら!
はじめからそう気づいてたのさ 記憶の片隅で

このままもうちょっと語り合って
今はもっとわかり合って
引きつけ引きよせられてゆく引力!
もしかしたら これで僕らはもうずっと近づける?
変わりだした夢の答!


【CcTJ クロスレビュー】


補足:参考資料
はてなキーワード「テトラプルトラップとは」
大塚幸代プロフィール(個人サイト、日々の凧あげ通信内)
クラムチャウダー・テトラプル・ジャック、結成のいきさつ(ブログ、HiBi内)
クラムチャウダー・テトラプル・ジャック、裏設定(ブログ、HiBi内)

*ちょっと音楽ファンではないと分かりにくい語彙もありますが、投稿文をそのまま掲載しています。ご了承ください


■はっきり言って、テトラFのサイトに書いてあった「デイリーポータブルロック」の12文字でレビューは充分なんじゃないかと。400字なんていらんて。きっと残りの388文字には、各自曲を聴いて思い描いた風景だとか、ワインの味を表現するかのようなごくごく抽象的な、わかるようでわからないような表現だとか、が埋まっていくのだよ。ついでに言っておくと、おれの思い描いた風景は三つあって、一つはオリエンタルな顔立ちをしたトゥイギーを思わせる女の人と、マッシュルームカットの小太りのおっさんが二人で楽しそうに踊っている姿。一つはカレーに魅せられた女の子二人組をプロデュースして歌姫として世に出した、そんな敏腕プロデューサーが日記を綴っている姿。一つはモヒカンのにーちゃんがトランペットを吹き鳴らしている姿。なーんでこんなシーンが思い浮かんだんだろ?テトラプルトラップはすごいのだなあ。おれにこんな想像力を与えてくれるとは。(Marr https://d.hatena.ne.jp/anorak/


■良いことか悪いことかは別にして、ミュージシャンは時としてその音楽の方向性を変えるものである。過去の例からみて大抵は失敗に終わるのはわかっているのに、なぜミュージシャンは方向性を変えてしまうのか? 私見で言わせてもらえば、それは『才能の限界』だからである。同じジャンルの音楽を長く作っていると必ず曲調が似て来てしまうもので、「今思い浮かんだこの曲は前のアルバムのあの曲と似てる」と思ってしまうと曲なんて書けなくなるのだ。だから彼等は違う分野へ逃げる。リスナーは以前の彼の音楽を欲しているのに。今回の音源を聞いてふとそんなこと考えた。「それ」は以前からのテトラプルトラップとしての音楽を果てしなく踏襲しており、さらに女性ボーカルが加わったことで新しいテトラの可能性さえ感じさせる秀作に仕上がっていた。テトラはリスナー期待を裏切らなかった。いつも通りそこここにちりばめられたギミックさえもファンをニヤリとさせる小気味のいいものだった。
テトラは逃げなかった。僕はそれだけで満足である。(morita@pitcher56 https://www.pitcher56.com/


■vo.チカコの急死により存続が一部で危ぶまれていたクラムチャウダー・シベリア・アタック(CcSA)だが(いや私も危ぶんでいた一人だが)あさっての方向から帰ってきた。ユニット名は変わったものの、送られてきた試聴盤のジャケットは可愛いらしさの中にもハードな部分も残ったもので、CcSAらしいなと思って聞いた所為もあってか……いや、言い訳はよそう。音源を視聴した時、余りにも違いすぎて笑ってしまった。とにかくこの裏切られ方は尋常じゃない。
故チカコの妹すみれのアニメ的な声と、テトラFの作り出すアイドルポップなメロディ、こそばゆい歌詞、チープすれすれのナメたリズムライン。あきらかに30代を越えた人なら今や懐かし90年代渋谷系なのだ。これがまたなんだか新鮮に聞こえちゃうから時代って恐ろしい。姉と全く違った声を生かしてこのまま渋谷系ならぬ秋葉系に進出するのをお勧めしたい。オタク文化は世間も注目しているしね。(ヒガキ05 https://www.bekkoame.ne.jp/~hga/IRON


■音源と言うか記事全体に関して。大塚さん、素直になろうよ、と思った。ほんとは音楽やりたいんじゃないですか?でも、ライターの自分がそんなこと言って周りにどう言われるか分からないし、失敗するかもしれない。だからあんな言葉で言いたいことをぼかしたんじゃないですか。大塚さんの声はかわいくて、今回の曲もうまいとか、すごいとかじゃなくて、好きだなと思えました。こんなのができるんだから。音源たくさんの人に聞いてもらってるんだから。例えばストリートで一生懸命やってる人とか怒りますよ。だから大塚さん、はっきりしてください。自分のためにも、みんなのためにも。(Save the earth https://pr.mail.yahoo.co.jp/ondanka/


■打ち込みに、アコースティック・ギターとナチュラル・トーンのリズム・ギターのカッティング。90年代中ごろから後半のネオアコやギターポップで、頻繁に取り入れられたサウンド・プロダクションで、ステディな打ち込みと、若干揺れがある手弾きとのブレンドしたグルーヴがとても気持ちよい。一聴するとシンプルな雰囲気ながらも、イントロやヴァース部分では、ドミナント・モーションで同主調から代理コードを使用するなど、確信犯的にポップに聴かせる、練りこまれたコード進行も、当時の空気感を感じてしまう。Kahimi Kaireを髣髴させる女の子のウイスパリング・ヴォイスと、日本独自のネオアコっぽい男の子ヴォーカルとユニゾンのデュエットという手法も90年っぽく、懐かしい。ただし、当時はリズムが揺れて、いわゆるヘタウマっぽバンドが多かったが、クラムチャウダー・テトラプル・ジャックのヴォーカルふたりはリズム感が良いのが逆に新鮮であり個性になっている。(ガモウユウイチ)


■「恵まれた偶然性から生まれた必然的音楽コンセプト」
これはもう「渋谷系」ではない。7/13付けで発表された「インスタント・ワールズエンド/クラムチャウダー・テトラプル・ジャック(以下、CcTJ)」であるが様々な反響を呼んでいる。しかし理解して欲しい、CcTJはデイリーポータルZの一企画といった偶然的なものではなく、その誕生は必然的であったことを。「渋谷系」の原点、それが「フリッパーズ・ギター(以下、FG)」である。一時代を築き上げたFGを踏襲しようと試みたバンドは数あれども、その個性の強さからカバー成立性は非常に低いものだった。乱暴な言い方をすると「渋谷系」が再生するには時代の流れによる記憶の風化、即ち「リセット」が必要だったのだ。その必要期間を十分に経た今日、ボーカリスト水原菫(21)とプロデューサー川島蹴太(25)を迎え結成されたCcTJこそが次世代型FGと成り得るのである。時代の生き証人として、出るべくして出たCcTJはこの夏、外せないでしょう!(トヨヲカ)


■毎日夜中まで残業、自分の時間なんか取れない状態。過酷な生活で同僚が1人また1人と去っていく。仕事は嫌じゃないのに、会社をやめたくてしょうがなくて、毎朝憂鬱で、会社いてもうわの空で楽しくなかった。ある朝、この歌に出会ってしまった。それ以来、自転車こいでても、単純作業してても、エンドレスな残業中でも、頭の中ではPappa-Lala Pappa Pa-Laハ Pappa-Lala Pappa Pa-La大塚さんどうしてくれるんですか。会社にいるのが嫌だったのに、平気になっちゃったじゃないですか。ってかちょっと面白くなってきた。社長から説教されてても頭の中はクラムチャウダー・テトラプル・ジャック。じっと見てると、社長の口がPappa-Lala Pappa Pa-Laハ Pappa-Lala Pappa Pa-La って動いてるように見えてきて、悩みなんかどうでもよくなってきた。CcTJありがとう(coffeeholic)


■また乗り遅れた。締め切りは正午だった/80年生まれの僕は「渋谷系」にも乗り遅れた。もうフリッパーズはいなかったし小山田圭吾は角を生やしていた。今から思うと「LIFE」は最後の大きな花火だった。もちろん「球体」も「ファンタズマ」も「HAPPY END OF THE WORLD」も素晴らしいけど、きっと「渋谷系」ではない。じゃ、何?って訊かれると困るのだけど/未だに「渋谷系」を聴く。未だに彼らは励まし勇気づけてくれる。きっと一瞬のムーブメントでなく人生の友達のようなものになれたのだろう、ドラえもんの様に。「インスタント・ワールズエンド」はきっとその結晶だ/小沢健二はブラックに、小山田圭吾はエレクトロニカに、カヒミカリイはフリージャズに行ってしまったけど僕らの人生には彼らが「渋谷系」だった頃の音楽がついている。そう、犬は吠えてもキャラバンは進むし、変わりだした夢の答にも近づいていけるはずなのだ。(come a witch)


■33を目前に落ちついちゃったな、と思う今日この頃。でも、ふと、思い出しません?ほら、あの頃。センター街の奥にHMVがあったよね。今はその場所はパチンコ屋だけど。そういやあ急にベレー帽かぶってみたりしたっけ。今いち似合わなかったけど。あれ、どうしたかなあ。って、そんな前振りでこの曲。ユニット名からお分かりの通り、クラムチャウダー・シベリア・アタックと関連が。あ、え?じゃ、パンクだろって?いや、そうじゃない。大丈夫、怖くない。ああ、この感触。忘れかけてたけど、思い出しちまった。好きだったんだ。いや、結局今も好きなんだよ。10数年経っても。これは、海に行くつもりじゃなかった過去のあるあなたにも、そんなこと知ったことじゃないあなたにも、ぜひ聴いてみていただきたい、そんな1曲なのです。きっと、幸せな恋の予感。そして何より、菫ちゃんラブリーだわ。おじさんが男性恐怖症解いてあげちゃうよ(←おいおい)。(くりきんとん。/32才・会社員・男)


■前回の「CcSA」から楽しみにしていた私はこの曲のCDをわざわざ東京駅から歩いてフェスタ会場に行き、試聴スペースの片隅にあったその曲のCDをもらい、公開収録後メンバー3人のサインを入れてまで楽しみにしていたが、ご自慢の透明CDがアダとなって愛用のモバイルパソコンでは反応せず。一瞬「CCCDかよ!」とか思っていたものの、家にあるでかいノートPCではちゃんと反応したので、そのPCでMP3ファイル化したあとPSPやそのモバイルパソコンにコピーすることに。でもDPZで音源が公開されたあとはその公開されたファイルに差し替えましたけどね。さて曲の方ですが、思わずノってしまうようポップな音楽に仕上げているものの・・・なんか間のセリフがギャップを感じてしまう様な気がしてならない。少々場違いな感じがするものの、先日Hi−MDウォークマンを購入し、MDにも入れてまで楽しんでしまっている今日この頃であります。(まこのすけhttps://d.hatena.ne.jp/mako4648/


■恥ずかしい。恥ずかしいです。あー渋谷系。あー小西康陽。90年代・・・。中学の頃、渋谷系な曲を聴いて自分はおしゃれだと勘違いしていたのを思い出してしまいました。洋服はマルカワとかで買ってたくせに。おしゃれ記号恐るべし。おしゃれ記号で調子に乗っている人を見るたびに、半笑いになっていました。靴だけがおしゃれな髪がぴっちり真ん中分けの中学生。まんま洋服雑誌の真似をしている野球部員。プジョーに乗ってる垢抜けない隣のねえちゃん。しかしこの曲を聴いてそんな調子に乗っていた昔を思い出してしまいました。笑えない。そんな嫌な気分になりながらも、体がリズムをとってしまいます。チャッチャチャー、チャッチャッチャチャー。体がまだ渋谷系リズムを覚えているようです。なんだかわけわかんない気分になってしまいました。(ガリクソン)


■正直聴いた後に何も心に残らなかった。かつてどこかで聴いたことがあるようなでデータベースから詩をコピー&ペーストして貼り付けただけのおざなりな印象も。音も単調で盛り上がりに欠ける。しかしそんな中、唯一心に残る、というかこびり付いて離れなかったのが、中盤のセリフを語っている場面だ。明瞭ではなく、くぐもった声で一聴しただけではなかなか聴き取りづらいが、かすかに「僕」という言葉が読み取れた。元来「僕」は言うまでもなく男性が自らを指す1人称だが、それを敢えて女性ボーカルが自らを称している。「僕的」表現は、少女漫画を筆頭に使い古された表現ではあるが、しかしなぜ今!? というのが不可思議だ。もちろんかつての不思議少女や現代の萌え娘なぞの路線を狙ったワケではないことは容易に想像できる。では一体!? といよいよわからなく、より一層聴く者を混乱させる。さらに、「一体、何が彼女をそうさせたのか」という疑問も残った。(ズッキーhttps://d.hatena.ne.jp/zukkycat/)


■CcSAのチカコの急死は、当時、世間においては好悪入り混じって捻れた人気になっていたバンドにとって、また、すべての音楽関係者にとっては最悪の後味で、バンドの解散を誰もが確信していた。しかし、残ったユキヨとカツコは強かった。チカコの妹で以前からバンドに関わっていた水原菫とその従兄のテトラFを迎えて誕生したのが、Clam Chowder Tetraple Jackだ。今、僕は彼女たちの初音源を5回立て続けに聞いて、このレビューを書き初めている。正直、戸惑っている。ここに広がっているのは、人口甘味料のようなギターポップ。これがあのCcSAの後継バンドなのか? 菫の声はチカコよりも少し、舌足らずな声。CcSAの、あの、キャッチーな轟音ノイズもない。確かに楽曲のクオリティは平均以上、普通の新人なら及第点だ。でも、僕にはこの音をCcSAの続きとは認められない。昔、NewOrderを初めて聞いた時のJoy Divisionファンのような切ない気持ちになった。(mats3003 https://mats3003.exblog.jp/


■「世界が終わる前に僕らたぶんキスをする」
「世紀末」を鼻で笑いつつ、確実にやってくる夏休みの終わりのように「世界の終わり」を感じていたあの頃。90年代の入り口。そんな昔じゃないのに、ずっと遠い昔のことのように思えるのは、それを思い出すことが心の奥深くにしまった封印を解くことだから。CcTJの“インスタント・ワールズエンド”はその封印を少しためらいがちに、けれど覚悟を持って解いてみせた。美しいメロディをどこか恥らうような無機質なサウンドメイク、ラブソングのクリシェのなかに隠された本音、どこまでもガーリィなボーカルがささやく「僕」の想い――そんなねじれを担保にすることでしか何も伝わらない、伝えられないというポップミュージック。青春はいちどだけ(フリッパーズ・ギター)。その「青春に復讐される(*)」せつなさがここには、ある。そのせつなさが「あの頃」と同時に、あの頃と地続きの2005年の「今」を浮かび上がらせる。(sgfk https://d.hatena.ne.jp/sgfk/
*大塚さんの特集「お一人様、朝までカラオケ」(2004・11・10)のなかの「自分の青春に復習される」というフレーズから。


■クラムチャウダーなんとかの別ユニットでクラムチャウダーなんたらかたら。年寄りにはさっぱりわからねえ。ただ、音聞いちまうとな・・・。などという言葉をぼそっとツブヤク年寄りになってみたいものだと思う。しかしだ。そんなことをわざとらしく孫にツブヤクためには、やっぱりなんらかの箔っちゅうもんが必要なんじゃないだろうか。昔ちょっとバンドやってて結構人気あったんだぜ、くらいの箔でもまあ説得力はそこそこあるだろう。学祭でライブやったときには盛り上がってな、くらいの箔でもこの際、認めよう。だが、ギター習ってみたけど1ヵ月で諦めちゃった、などと言う人間、私のことだけど、には吐いちゃいけない台詞なんじゃないかと思う。それにひきかえどうだ?CDを出し、FMで放送してもらい、全国を営業で回り。これなら十分にツブヤク年寄りになる資格がある。羨ましいぞクラムチャウダー・テトラプル・ジャック。混ぜて欲しいとちと思った。(夢見るいちごいちえ)


■はじめまして。nashiと申します。CcTJ聞きました。10回連続くらいで聞きました。400字じゃすまないかもしれないくらい大塚さんに話したかったことがあるので、友達に話すみたいに、ラフに話させてください。私は、小沢健二から入った典型的な後追いフリッパーズギター世代です。フリッパーズが、小沢君と小山田君のただ一瞬だけ美しく光ったあの関係にあこがれて、いろいろ追いかけました。同人誌(Double KO corpとかそのほかたくさん。。)もいっぱい買って、雑誌もたくさん買って。だからFAKEを知っていました。でも、知ったときが遅すぎて実物を買うことは出来なかったのですけれども。なので、その後『前略 小沢健二様』かなんかにのっていたFAKE一瞬再結成(?)のページの二人の文章、奇跡的に出会えたわ!と思って何度も読み返しました。ネガティブから行き着いたポジティブと単なる能天気なポジティブは、違うのですよね。その後、QJで、歌姫2001で、どっかの椎名林檎特集で「FAKEの大塚さん」を何度か見かけました。ネットにつないですぐ、「日々の凧あげ通信」を見つけました。DPZも見つけました。
私は今までの人生で偶然で4回くらい大塚さんに出会っています。ただ、単に私が好きな方向に大塚さんがいたというだけなのかもしれませんが(w
たぶん私は、このまま行ったら遠くから大塚さんにあこがれてるだけの人だったと思うんですけど、新曲聴いて音が懐かしくてうれしくて、言葉じゃなくて音楽で大塚さんに「こういう音とか好きですよね?私もすごく好きだったんです。こういうものを好きで追いかけていたら大塚さんに今までの人生で何度も間接的に出会っているのです。新曲聞いてまさにコレが私の好きだった音だ!やっぱり大塚さんの向いている方向は私のずっと前を行ってる」って思った。だからメールしました。単なる個人的な感情吐露でしかなくてすいません。。。で、CcTJの新曲「インスタント・ワールズエンド」は、CcTJ(元ネタたくさんといったら失礼ですか??)の詩にピチカートファイブみたいな音ですね(wいちばんかわいかった頃のカヒミカリイ、みたいでしたよ。ほんとうに。
めちゃめちゃ書きたいだけ書いてすいません。明日の朝に、あんな恥ずかしいメール出さなきゃよかったー!って反省しちゃうかもしれないけど、このまま置いて明日の朝推敲してたらきっと出さなくなっちゃうかもしれないので最後のチャンスなので出します。応援してます。CcTJの新曲、ほんとに好きです。それだけです。(nashi)

 

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皆さん、ほんとうにレビューをありがとうございました。
クラムチャウダーがこんなに愛してもらえるなんて、考えてもみませんでした。

私は音楽活動がしたかった、のだと思います。ずっとずっと。音と言葉の魔法の世界に、足をおもいきり突っ込んでみたかったのです。
キラキラした、聴いた人の気持ちを救う、音楽という魔法の、魔法使いになりたかった。
でも、それは夢で、普通は夢で終わることなのだけれど、なぜか、どうしてか、神様のいたずらなのか、まるで竹やりでUFOが落ちちゃったような、絶妙のタイミングで、何か衝突が起きて、私の声がmp3の楽曲になって、配信されるという前代未聞の事態に発展。
自分でも信じられないことでした。だって、普通の人生じゃ、33歳で歌姫デビューなんて、絶対ありえないでしょう? 遠い若い、音楽が好きでもうまくいかなかった、失敗だらけの挫折の日々を思い出すだけで、胸が痛くて痛くて痛かった私が、どうして今さら歌なんて! しかもたくさんの人が聴いてくれるなんて!

テキストはひとりで書くものですが、音を作るのは共同作業です。
それは手を繋ぎながら、大声で笑いながら、グルグルと高速で回転しているような、異常なテンションの行為なのだと思います。
おそろしいスピードと勢いとバランス。
それは、少しでもズレてしまうと、遠く離れて行ってしまうのです。たくさんのバンドが、結成され解散していく、それは恋愛みたいに友情みたいに、生まれ育っていつか消えて行く、自然な事象なのでしょう。
一瞬でも、手を繋いでくれた、協力してくれたアーティストの皆さんに感謝します。
そして、この奇妙な出会いで出来た楽曲を、面白がって聴いてくださった皆様にも、感謝します。
そしてこの音源が、web上で無限コピーされていくのを、「ロマンチック!」なんて思いながら、しばらくの間、ニヤニヤしましょう。

一緒にニヤニヤしましょう。

で、次の展開は? とみなさん訊くのですが……。
「なんか深夜番組出たい」「NHKの語学番組のテーマに使われたい」「海外進出(とくに中国)」「ナイキかコカコーラ社のCMソングに抜擢」「四ッ谷三丁目で投身」「オーディションして15人にする」「武道館デビュー」「ていうか24時間テレビになぜか出演してる」「ていうかいつのまにか劇団になってる」とかなんとかかんとか……。

うーん、どうしましょうか? 

……ではみなさん、いったんごきげんよう、チャオ! 


■音源に関するご意見・御感想は、ひき続き受け付けております。
> こちら < まで、お気軽にお便りください。では!

 

ここで配布しているMP3ファイルは、クリエイティブ・コモンズのライセンスに基づきます。原著作者の著作権は保持します。非営利の場合、原著作者のクレジットの明示された頒布、放送、引用、複製等は、自由に行うことができます。
……簡単に言うとですね、この音源は無料ですが著作権は放棄しないということと、リミックスとかしてもいいけど、それを商売にしたりしちゃダメ(無料で配るなら良い)ということです。あとwebラジオとかでもお好きにかけてください、かけてくださるならば! はい。

助言感謝:津田大介さん(音楽配信メモ)

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
このworkは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。


 

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