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コネタ


コネタ716
 
ハエトリ草を連れて屋形船でもんじゃを喰らう
ちゅ。

以前まつげの長い人に「ハエトリ草みたいだね」と言ったことがある。
しかしとても複雑そうな顔をされた。
心外だ。素晴らしい誉め言葉じゃないか。
あの整った葉の先の毛。閉じたところはまるでキスを待っている瞳のようではないか。

そんなMy loverハエトリ草と、屋形船に乗ってもんじゃ焼きを食べてきました。
彼は大食漢でしたよ……。

佐倉 美穂

好き好きハエトリ草

ハエトリ草といえば食虫植物の代表だ。
でも、虫しか食べないの? そのメカニズムは?
そう思ったらいろいろ食べさせたくなってしまうというのが人情。

それに私は食虫植物が好きなのだ。
以前「花を贈りたい」と言ってもらったことがあるが、その時の私のリクエストはモウセンゴケだった。粘着部分に家にいた小虫をくっつけたら、翌日には粘着部分がくの字に抱え込むようになっていた。なんとも興味深い。

そういう訳で大好きなハエトリ草を連れ回すことにした。
目的は屋形船。お台場の海で風景を見て風を感じつつもんじゃを食べるというイベントに、いつも家のベランダにしかいないハエトリ草を参加させてあげようじゃないか。

 

いざ出航

船に乗って出発
どうだ、海と風。気持ちよかろう?
ほら、後ろにはフジテレビだよ
ん? 君は酒もいけるのか?

 

食べさせてみよう

運航中は火を入れられない船が、お台場に停泊するといよいよもんじゃタイムだ。


じゅー
焼けたのを冷まして、はい、あーん

ぱく!

おおお! やはり虫も逃さない食虫植物なだけはある、と感心する程素早い動きでもんじゃをつかむ。
もしゃもしゃと咀嚼……はさすがにしないけれども。

しかしうかつだった。この船ではもんじゃ焼きとお好み焼きしか食べられないのだ。
これではいろんなものを食べさせるという実験ができない。

とりあえずお好み焼き用の紅ショウガを葉の間に入れると、これも飛びついてくる。
おまえ、何でもいいのか?


おもむろにつまみあげ
いい食いつき。

 

河岸を変えて続ける

という訳で、場所を変えていろんなメニューを食べさせてみる。
とは言っても二次会の飲み屋なんかではなく、翌日の自宅の朝食という地味な場面での実験再開だ。


場面転換のイメージ画像です

メニューは上の左から時計回りに、カジキの煮物、かぶの漬け物、野菜の油炒め、しめじのお味噌汁、米、納豆だ。ややハードな朝食である。
一番右にいるのは、空腹状態のハエトリ草。


納豆も愛しています

かじきも
 
漬け物も
 

食べる。

昆虫をとるのだから、本来はタンパク質がいいのよね、と納豆を与えても



食べる。

しあげのお味噌汁のしめじも



食べる。

何でもいいのか? と爪楊枝だけを差し込んでみたところ



ぱくり。

なんか、こいつ、悩みなさそう、と思った。


まとめ

ここがセンサー

ハエトリ草は何でも食べる……というわけではなく、葉の内側に突起している部分(感触毛という)を2回触ると葉が閉じるようにできている。余計なエネルギーを使わないよう、動くものを捕らえるために、1回ではなく2回触れないとダメなのだ。
そしてタンパク質を消化する酵素を出し、2〜3日で栄養分を摂取する。

実験から2日たったハエトリ草は、納豆は干からびて落ち、葉を広げてまた次の獲物を狙っていた。他のものをあげた葉は、ずっと閉じたままか、黒く枯れてきてしまっていた。
すまん。やはり君はタンパク質専門だったようだね。カジキは味が濃かったか。

ビーナスの瞼という別名をもつこの植物、やはり素早いウインクが魅力的だと……思いません?


 

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