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コネタ765
 
小学生を本気で倒す

俺より弱いヤツに会いに行く


 勝負に勝ちたい。勝つと嬉しい。

 それは普遍的な飽くなき欲求であります。が、しかし、スポーツ、学術、経済など、既存のルールにおける勝負で勝つということは、中々難しいものです。既に土俵に上がっている人たちは、みんな強過ぎます。

 新たにルールを打ち立てることで勝者になることも可能ですが、そんなので勝っても虚しいだけ…。既存のルールで、しかも、自らを鍛え上げることなく勝つ方法は無いものだろうか。

 というわけで従兄弟の小学生に会いに行きました。弱いから。

(text by 藤原 浩一

ヤツは小学4年生


そうはいかんざき!

 対戦相手として白羽の矢が立ったのは、僕の従兄弟で現在小学4年生の高橋なおや。僕とは9歳差です。最近観ているテレビ番組はナルト。いけるでしょうコレは。はっはっは。

 これから彼と三番勝負をしてみようと思います。勝つ!

 

隣にいるのは妹のかなちゃん。

一局目:テレビゲームで倒す

 とりあえず一局目は軽く行くか、ということで、ゲームで勝負。ゲームのタイトルはマリオカート64。定番のレースゲームです。

 案の定、圧勝。彼が知らない、壁を越えたり、坂を上ったりするショートカットを、惜しげもなく使いまくり、1周差なんていうのは当たり前のように勝てます。僕、大分やりこんでますからね、これ。

 しかし、その圧倒的な差にやる気をなくした彼が、逆走しはじめるなど自暴自棄になり出したので、なんだか申し訳なくなり、一局目はこの辺で切り上げました。勝負に勝つってこんなに虚しいものだったっけ・・・?

 彼があんまり落ち込むといけないので「あと十歩だな」とやさしい言葉をかけておきました。勝っても思いやりを忘れない紳士でありたいと思います。

 

そっか、そんなに持ってるんだ・・・。

二局目:ムシキングで倒す

 一局目のゲームでは、圧勝しすぎて虚しさを覚えるという愚かな事態に陥ってしまいました。なので、二局目では少し彼にもう少し歩み寄ってみようと、ムシキングで対決することに。

 ムシキングは、カードを機械に読み込ませ、戦う虫の強さや技を設定し、ジャンケンの要領でお互い攻撃するゲームです。

子どもの遊び場に現れる危ない人。
こんな感じで。

 彼が持っているカードは50枚ほど。僕もカードを用意せねばなりません。

 とりあえず千円札を両替し、一人用モードでルールを確認しながら、カードを10枚入手します。連コインはマナー違反ですが、後ろに待っている人もいなかったのでやっちゃいます。

 これが結構面白い。さすがセガ。出せる技の3種のうち1種は得意技で、大ダメージを与えられるとか、カードの相性の良し悪しなど、小学生男子が楽しむ要素はたっぷりあります。

 集まったカードは左のように、こんな感じです。強いんだか弱いんだか分かりませんけど、勝てるんでしょうかこれで。

正攻法では勝てない・・・。

勝ちは勝ち。

 いざ、勝負。

 ・・・が全然勝てそうにない。

 何でかというと、なおやは僕に断りもなく「究極必殺技」という一撃で瀕死になる技を使ってくるんですよ。そういう過激な行為に出るときは、きちんと書類を提出してもらわないと対応できません。

 全然勝てそうな気配が無く、「くっ!」と悔しそうな顔をしていたら、なおやは僕に足りないカードを差し出しました。「情けない男と戦って勝つ意味があるのか?」と言いたげです。

 なんたる屈辱でありましょうか。こちらとしてはこのまま負けるわけにいかないので、何としてでも勝たねばなりません。

 どうすれば・・・。

 そうかっ!

 要は、ジャンケンで勝てばいいんですよ。ジャンケンで勝てば敵の究極必殺技を食らうこともありません。

 というわけで、ここは勝負のため、前向きに彼の手元のボタンを、それとなく、ちらちらっと覗きます。

 勝ちました。勝ったので悔いはありません。

 

三局目:卓球で倒す

 最後を締めくくるのは、卓球です。僕は球技全般が全く苦手なので、友達と対決しても勝てる見込みはありませんが、ここは体格の差を活かして勝ちますYO!


卓球台が股の下
卓球台が腰の上
何点だかわからないよ、審判。
  一応真剣勝負という話だったんですが、ボールがあっちへ飛んだりこっちへ転がったりの情けない試合展開。

 ポコポコ球を返しているうちに、辛くも勝ちました。勝ちましたが、勝つってこんな気分なのかな・・・みんな、こんな気持ちになるために戦ってるのかな・・・。

 やり場の無い気持ちに沈むとともに、審判を務めるかなちゃん(小1)の様子が気になって仕方がありません。なんでそんなに楽しそうなんだ!

 

聖なる肯定

 結局分かったのは、勝ったから嬉しいとか、負けたからつまんないということではなくて、楽しんだら勝ちで、つまんなかったら負けだということでした。だから卓球で審判が勝っちゃうこともあるのです。

 勝ってると思ったら勝ち。全ては心の中に、ってことみたいですよ。そう思いました。


ホームラン!

 

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