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コネタ


コネタ777
 
葉束を買いに

わが家の葉っぱたち

花束を買うときに葉っぱを入れてもらうことがあると思う。あの葉っぱたちは言わばわき役的存在として色とりどりの花を際立たせているわけだが、私は花以上にその葉っぱが好きだ。花束を作ってもらうように、好きな葉っぱだけで葉束を作ってもらうことはできるのだろうか。
想像してみると逆に贅沢な気もする葉っぱのブーケ、実際に作ってもらいました。

(text by 田中あずさ

「はいはい、葉っぱですね」

 

某フラワーショップへ

葉っぱを育てるために鉢植えを買うことはあるものの、切った葉っぱだけを買うのは初めてだ。近所の花屋でもいろいろな種類の葉っぱものが多いので、通るたびに眺めている花屋へ出かけ、ドキドキしながらオーダーした。

田中:「あの、葉っぱだけのアレンジを作ってほしいんですが・・・」。
店員:(ためらうことなく) 「はい、わかりました」
田中:「あの・・・、葉っぱだけのアレンジをオーダーする人っているんでしょうか」。
店員:「・・・そうですねー。私はここに来て1年半になりますが、お客さまで2人目です」。
田中:「い、いるんですか!葉っぱだけの束をオーダーした人が」。
店員:「でもその方は実もアレンジされていたので、完全に葉っぱだけというのは今回が初めてかもしれませんね」。

店員さんは驚くこともためらうこともなく葉っぱを選び始めた。もう少し反応があるかと思っていたので、肩透かしをくらった気分。そんな私の面くらいぶりをよそに、さくさくと葉っぱがアレンジされます。


てきぱき葉っぱを選ぶ店員さん
「ボリュームのあるかんじにしてください」
集められる葉っぱたち
お会計、2880円。葉っぱだけ持って歩く

 

さすがプロです

レジ付近の撮影はNGとのことだったのでラッピングの様子は撮れなかったが、何事もなかったかのように葉っぱだけを立派なアレンジに仕上げる店員さんの腕に惚れ惚れした。「ボリュームを出してください」と言ったばかりに、両手れ抱えて顔が隠れるくらいの大作を持ち帰るのに難儀したものの、葉っぱがいっぱいの束は個人的に満足度が高い。


電車で迷惑をかける葉っぱと私

 

葉束完成

自宅に持ち帰った葉束。12インチのi-bookを開いた高さの4倍くらい。たとえがわかりづらくてごめんなさい。

まとめと考察

葉っぱのアレンジが意外と簡単に作ってもらえることは、葉っぱ好きの自分としてはうれしい発見だった。でもなんていうか、今後葉束を買い続けるかというとそうでもない気がする。葉っぱは鉢植えのほうが育てる楽しみがあっていいし、切った葉っぱだけだと、葉っぱだけを使うべく何かしらの動機やビジョンがなければ、生けるにしても持て余してしまうからだ。好きだけでは通用しないっつうか。

少し話しがそれるが、フラワーアレンジは着付けに通じる空気感があるように思う。空気感とは、素人が知ったような顔をしてあれがいいこれがいいと言い出すとそのうちぴしゃりとやられそうな空気感。むずかしいアレンジになればなるほど、用途だけ伝えてプロの腕に任せるのが得策、というあたりも同じかんじ。

渋くてシンプルな着付けが似合うようになれば着物も半人前、と誰かに教わったことがあるが、私もいつぞや緑ばっかり集まった葉束の使い方を知った大人になりたいものである。と無理やり言い切っておしまいにします。

さらにジャングル化した部屋

 

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