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コネタ


コネタ813
 
カプセルは何℃で溶けるのか
お世話になってます

薬を飲むとき、なぜか慌ててしまう。
それがカプセルだった場合は、なおさらだ。

水を用意せず、ウッカリ口に入れてしまった時の慌てようといったらない。口を半開きにして「ウー、ウー」と唸り声を上げながら水を求めるその姿は、まるでゾンビである。

「もしもカプセルが口の中で溶けたら…」
そう思うと、のんびり構えていられないのだ。

ここらでハッキリしようじゃないか。カプセルは、いったい何℃で、何分で溶けるんだ? モタモタしてると口の中でも溶けてしまうのか?

高瀬 克子

中では惨事が起きていた
無傷の物をバラしました

まずはカプセルを用意

今回の実験には、某健康食品メーカーが販売している「ビタミンC」のカプセルを使用することにした。

このカプセル、普段はカバンに入れて持ち歩いているのだが、実は滅多に飲むことがない。つい、その存在を忘れてしまうのだ。

というわけで、久々に見たら袋の中がえらいことになっていた。

…あらー。 カプセルが割れたり、ヒビが入ったりして、中の粉末が外に出てしまっている。

カバンの中の無法地帯っぷりが、この小さな袋の中でも展開されていたような気がして、いささか暗い気持ちになりながら無傷のカプセルを選り分けた。

そしてカプセルを分解。中のビタミンCは、酸っぱさに顔をしかめながら飲み下し、空のカプセルのみを用意する。

空になったカプセルに食紅を詰めます
食紅カプセル、完成しました

 

さあ、溶かしてみよう

準備は整った。今回は、食紅を詰めたカプセルをお湯の中に入れ、その溶けっぷりを観察しようという魂胆だ。わざわざ食紅に詰め替えたのは「溶けたのが分かりやすい」という理由による。

ところで、カプセルには「胃で溶けるタイプ」や「腸で溶けるタイプ」等があるらしいが、このカプセルはどこで溶けるタイプなんだろう。中身がビタミンCの粉末だったことを考えると、「口の中で酸っぱさが感じられなければOK」なカプセル、といったところか。なにぶん、医学的&科学的知識がゼロなもので、

なにか重大なミスを犯してるんじゃないかと危ぶみながらの実験だが、ここはまぁ、「自分の気が済めばいいか」な気持ちで進めることにしよう。


実験材料たち。見事に台所用品だらけ
さて、何度から始めようか

39℃。熱がある時の温度ですね

まずは39℃のお湯を用意した。いかにも風邪を引いた人の口の中の温度だ。

ここに先ほどの食紅カプセルを入れ、経過を観察していく。

果たしてカプセルは何分で溶け出すのか、そして何分でお湯が真っ赤に染まるのか。…ああ、ドキドキする。

では、カプセル投入です。


1分経過。変化なし
3分経過。ちょっと膨らんだか?
3分半経過。不安になってコップを揺すったら、くっついてた
刺激を与えたせいか、ついに溶け出した
つまんでみた
うわ。ベトベト

いやぁ、思った以上に溶けないものだ。もっと簡単に溶け出すのかと想像していたが、口の中で簡単に溶けるようなヤワなモンじゃないのか? これ、刺激を与えなかったら、どこまで溶けないつもりなんだ?

というわけで、個体差もあるかと思い、同じ温度でもう一度やってみます。今度はコップの縁に付けないように気を付けます。


1分経過。変化なし
2分経過。ちょっとふやけたか
2分半経過。形がいびつになってきました
3分経過。カプセルが徐々に透明に
3分半経過。いやー、それにしても溶けないもんです
4分経過。全体がゼラチンの膜っぽくなってきた
4分30秒経過。あー、また端に寄ってしまった
5分経過。揺すらずに静観
5分45秒。ついに溶け出しました

なんと、刺激を与えないで放っておくと、5分以上も溶けないままだった。カプセルって、思った以上に粘り強い。

いや、これが口の中と同じ条件じゃないことは百も承知だが、それにしてもスゴイじゃないか。予想以上の健闘ぶりだ。これで次回から、水を用意せずにカプセルを口に入れてしまっても、あたふたしないで落ち着いて水を探しに行ける。


おまけ

40℃以下のお湯に入れた時の動きはわかった。では、高温ではどんな変化を見せるのだろう。せっかく作った食紅カプセルが余ったので、もっと高い温度で試してみることにした。


コップも曇る55℃。口の中がこんな温度ってありえませんが、まぁ余興ですから
入れた途端にこの状態

さすが55℃。入れた途端にカプセルがプックリと膨張した。一気にゼラチン状になり、中の食紅がハッキリと見える。

そして、ススーッと端に寄ったかと思うと、あれよあれよというまに食紅が溶け出した。…うわぁ、キレイ。

えー、ここから先は、まるで「カプセルショー」と呼びたくなるような世界が展開されました。せっかくですので、どうぞご覧ください。


まず、尻の辺りから一筋
それにしても、このカプセルのパンパンっぷり
頭と尻から、ずんずん漏れる
ついにカプセル破破裂
もう手の施しようがない
まるで船が沈没するかのよう

カプセルショー、いかがでしたでしょうか。まるで効果音を付けたくなるほどのスペクタクルぶりでしたね。

それにしても、カプセルの溶けなさぶりには驚いた。

ただし口の中にあるのはお湯ではなくて唾液だし、舌や歯といった刺激物もある。コップの中と同じわけにはいかないだろうが、30秒くらいなら、じっとしていれば溶けずに済むような気がする。

ま、なんだかんだ言いましたが、カプセルは水を用意してから飲むように心がけたいものです。


 

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