Q なぜこんな本屋を作ろうと考えたのですか?
内:現代は便利な世の中で、探している本を見つけるのは非常に簡単になったと思います。Amazonに行けばそれこそクリックひとつで自宅に居ながら目当ての本が買えるわけです。本屋の大型化も進み、探す本を見つけるのには十分な環境が整っています。
しかし一方で本を読む人の全体数は減っているわけです。近所にある小さな本屋の経営は非常に厳しい状況です。
では今、小さな本屋は必要ないのでしょうか? そもそも本屋とはいったい何を提供すべきなのでしょう。
そもそも本屋は『本との出会い』を提供すべきなのだと思うのです。
▲ 例えばそれは音楽の世界に例えるならば、大手CDショップがあって、コアで専門的なレコードやCDを取り扱う店舗を作る事に似ていますか?
川:ちょっと違うかもしれません。専門的で面白い古書店は神保町に行けばあるわけですから。僕らが願うのはこういう本屋があったら行きたいな、という新しい本屋のシステムを考えようかと。
内:音楽だったら例えばCMとか、いい感じのカフェに行けば、自分の知らない(意図しない)音楽に出会えるわけですよね。つまり僕らが目指すのはそういった雰囲気に近いかもしれません。
あくまで無意識に、偶発的に本と出会えるきっかけ作りができればな、と思うわけです。 |