画像から顔を検知する技術がある。
顔の部分にピントを合わせるデジカメ。顔が明るくなるように自動補正してくれるプリンター。
でも、どれぐらい「顔っぽい」と顔と認識してくれるんだろうか。僕の顔は顔と認識してくれるだろうか。うしろの模様を顔と認識されていたらショックだ。
<顔>と<非・顔>のボーダーにせまります。(林 雄司)
顔検知の実力
今回はアドビのPhotshop Elements 4.0 日本語版の顔検知機能を使うことにする。比較的安価なソフトなのに写真整理のための顔検知機能がついているのだ(→ニフティストア)。
普通に使うと…。
当サイトスタッフの楽しい食事会の写真
顔ふたつ発見
BBフェスタ会場の古賀さんパネル
平面でも認識するようです
このように写真の中から顔と思われる部分を切り抜いて表示してくれる。
誤検知しないかと思っていろいろ検知させてみたが、なかなか間違えない。では、これを使って顔と顔でない境界線を見極ることにしよう。
顔ではないものを顔にしてみよう
お風呂で使っている洗面器を顔をベースに顔を作ってゆきたい。ピンポン球で目玉をつけてみた。
こんにちは。
もう十分顔じゃないか。僕にはじゅうぶん顔に見える。これにキャプションをつけて4コママンガだってつくれる。顔認知の結果は…。
顔はありません
え、だめなの?フォトショップエレメンツ的にはこれは顔じゃないらしい。せめて底面のシールぐらい取れ、ということかもしれない。
これな
底のシールをはがし、かわりに口をつけてみた。カジュアルに生活のシーンのなかに顔を置いてみたらどうだろう。
「本なんか読まないでおれを見ろよ」
無視
鼻をつけてみた。「これならどうだい。」
誰もいません
耳も追加。「こ、これなら文句ないだろ」
見ないふり見ないふり
ことごとく無視である。ちなみに耳はこの特集で作ったもの。鼻はこの特集でつくったべつやくさんのを借りてきた。
しかしここまで検知されないということは、顔で入場者を判別するセキュリティシステムがあったとしたら、この洗面器をかぶることで他人になりすますことができてしまう、ということではないだろうか。
セキュリティホール
衝撃の展開が
だめでした。で終わるのもなんなので外で写真を撮って終わりにしよう。そう思って街に出た。
パシャ
えっ!?
顔と認識された。たしかにたまたま洗面器の陰になっているだけで、ここに顔がある。しかし室内で洗面器を顔に当てた写真は顔と認識されなかった(キャプション「セキュリティホール」の写真)。
夜の光とか雰囲気に弱いのかもしれない。顔検知。
恣意的な顔境界
顔はア・プリオリ(先天的)に存在するのではなく、顔だと認識するフレームによって顔になるのだということをあらためて認識させられた経験であった。
雰囲気に弱い。という超適当な結論で終わろうとしているのでややこしいことを書いてごまかそうとしているな、と思われるかたがいたらそれは正解である。
のっぺらぼうにしてみたけど
あっさり認識されました