以前、このサイトの特集で「懐かしの型抜き屋を出店!」と銘打って、型抜きというものに迫ってみたのですが覚えておいででしょうか。
その際、屋台に来ていただいた読者のお客様から「これ、ルーターでばーっと削ったらどうでしょう?オツハタさん」と言われたのが、ずっと頭に残っていた。何度トライしても型抜けなかったこの板、ええい文明機械の力で一気にやってしまえ!という企画。「衝動買いしたルーターの減価償却企画」でもあります。
(乙幡 啓子)
1度目:正攻法
というわけで、日暮里の駄菓子問屋まで行って型抜き菓子を買ってきた。型抜き屋の企画以来、いつか自分も箱ごと買って楽しもうと思っていたのだ。
せっかくなので難しい形に挑戦してみよう。といってもどの形も難しそうなポイントが埋まっているわけだが、特にその中でも!というのがこれだ。
非常に時間がかかる。意外とサクサクとは進んでいかない。ルーター、民生用の限界だろうか。あと、ルーターの回転につられて小さい型抜き板まで回転しそうになるのでハンドリングが大変だ。余計な力が入る。
そしてまた30分後、やっと半分ほど型抜けた、そのとき。
これでは画鋲を使って手で掘るのと変わらないではないか!
小1時間が無駄になった。フテ寝をしよう。
2度目:裏攻め
このままでは記事にならない。最初から記事になるのかという企画であるが、気を取り直して、2回目は裏側からいってみよう。
さすがに裏からだと話が早い。削る感覚も、ボコッ、ボコッと貫通していくので楽しい。楽しいがインナーな作業もここまで来たかと思う。ぜんぜん生産的じゃないし。動きもないし。画面が全体的にピンクだし。
始めてから30分後、またも。
手でやるときとブレイクポイント(っていうのか?)が一緒ではないか!
2回も失敗した。フテ寝しよう。
3度目:垂直斬り
もうこれが最後だ。最後ね。今度はルーターならではの秘技、垂直斬りだ。板を縦にして、垂直に少しづつ板を粉砕していく。一般金属の研削用のヘッドにつけかえ、形もちょっと易し目のウサギにして、今度こそは。
そうとう注意力が散漫になってきたからかもしれないが、3度目のトライも失敗に終わる。やっぱり何使っても自分には型抜き、無理なんだ。無理なんだよ。
成功したらしたで「・・・でもそもそもルーターはお店の人にばれるから、だめだよ!」と締めようと思っていた。が、結果は「機械使っても失敗」ということになった。フテ寝して終わりたいと思います。