国会議事堂前駅の駅前
日本の中枢、唯一の立法府、国権の最高機関である国会議事堂の「前」を名乗ってはばからない国会議事堂前駅にやってきた。
事前の打ち合わせで、Webマスター林さんをして「国会議事堂下じゃないか」と言わしめたこの駅。地図で見る限りでは、国会議事堂の前には位置していない。
そこで、実際にこの駅に降り立って踏査してみた。
駅の出口から一歩外へ出ると、そこは警察官だらけ。一般人の姿はまばらである。
周囲には機動隊の車両や、警戒色に塗られたバリケードのような器具や、監視カメラなど、非常にぴりぴりとした、ものものしい雰囲気に包まれている。
さすが日本の中枢だ。
そんな雰囲気の中で気づいたのは、駅の周辺が非常にきれいなことだ。
タバコの吸い殻や、ジュースの空き缶、読み捨てられたエロ本の類は全くと言っていいほど落ちていない。
それもまた、緊張感を増すことになる。
ちょうど、きれいに片づいた一人暮らしの女の子の家におじゃましているような、どきどきとどうにも落ち着かない感覚、それに似ている。(そんな感覚は長いこと味わっていないけれども。)
さて、国会議事堂前駅の出口は、駅構内にある地図のように国会議事堂の脇のほうにあり、決して「前」ではない。
2番出口から国会正門まではおよそ330歩。
しかも、周囲には何もなく、ただただ国会議事堂のフェンスが続いているだけなので、実際の歩数よりも長く感じられる。
周囲を歩いてみてやはり、どうもこの駅は「前駅」失格ではないかという思いがさらに深まってきた。
そこで、国会正門の前で厳重に何かを警戒している警察官に確認をしてみた。
「すいません、国会議事堂前の駅はどちらですか?」
「ああ、ちょうどこの裏手になりますんで、塀に沿ってぐるっと回ってください。」
ほら、 やっぱり国会議事堂前駅は国会議事堂の裏にあるのではないか。
警察官のお墨付きだ。
お前はすでに前じゃない!
とまれ、国家の将来を決める立法府たるものが、こんないい加減な まるで「前駅」の精神に反するような駅を許していいのだろうか。
おいらハナハダ納得ゆかないね。
国会議事堂前駅
・国会議事堂までの歩数:330歩
・前駅度:● |
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