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コネタ1058
 
今年は毒ヘビとゴリラが逃げた

みんな逃げるニョロ

2月といえば猛獣脱出対策訓練の季節である。

猛獣が逃げ出したことを想定して動物園で行う訓練だ。みどころは猛獣のかわりに登場する着ぐるみ。真剣な訓練と牧歌的な着ぐるみの対比が大きな魅力である。

当サイトでは3年前にレポートしたが(→「密着!もうじゅう脱出対策訓練」)、ことしは毒ヘビとゴリラが逃げたという設定だという。 ヘビ? どんな着ぐるみになるんだろうか?(林 雄司



(イメージ写真)こういうの

訓練じゃなくて祭りにならないか?

今年は大地震のあとにゴリラとヘビが逃げ出す、という設定だそうだ。

ゴリラはともかく、ヘビの着ぐるみは無理だろう。となると棒の先にヘビをつけたようなものになるのだろうか。しかしそれは祭りっぽくならないだろうか(写真左)。

 

数えたところ10社以上の報道陣がいた

見物客もいっぱいだ

大人気

2006年2月21日13時。訓練開始30分前に到着すると上野動物園はすでに報道陣と見物客でにぎわっていた。

毎年テレビのニュースで取り上げられるが、去年は人気テレビ番組「トリビアの泉」でも紹介されていた。4年前に上野で見たときよりも見物客が増えている気がする(取材と関係なく見に行っていた)。

「ここでゴリラを捕獲しますので、少し下がってくださーい」

警備員も誘導するようでちゃんと捕獲場所を案内してくれていた。ホスピタリティ。

……!! 捕獲場所のほうが騒がしくなってきた、毒ヘビがきた。毒ヘビだ!


気をつけろ!毒ヘビだ

へび!ううう…

ばたん

着ぐるみではないけど、プロっぽい動き

ヘビは悠然と正門前の植え込みに向かって歩いていた。途中、逃げた蛇を見た人がショックで倒れた。

…という設定なのだ。近くにいた警察官が逐次説明していた。
「あれはね、ヘビを見てショックを起こしたということなんです。」
「ヘビが苦手な人なんですねー」
ちなみにこの警察官、「こわいよー」と言ってた子供の父親に
「あははは、素直なお子さんですねー」
と言ったり、見物客にもっと近くで見ていいと勝手な案内をして動物園のガードマンに注意されていた。

倒れた人をAED(心臓停止になった人に電気ショックを与える装置)で蘇生する訓練を行っているあいだもヘビは植え込みでにょろにょろしていた。正直、誰も見てなかったと思うのだが、そんなときもヘビであり続けていたところにプロ意識を感じた。

説明していた警察官

救助の訓練中もヘビはにょろにょろ

誰も見てなくてもにょろにょろ

売店で同じの探したけど売ってなかった。


エイプ風

ゴリラは優しい目だった

正門前まで逃げてきたところを麻酔銃で撃たれて捕獲されるのだが、麻酔銃を撃たれてから倒れるまでの演技が切なかった。見物客もゴリラに感情移入して、倒れた瞬間に「あーあ」とため息が漏れていた(ほんとに)。

→ ゴリラの切ない演技


本物のヘビとゴリラはおとなしかった

猛獣脱出対策訓練のあと、本物の動物の写真を撮って帰ろうと思ったがつい長居してしまった。上野動物園っておもしろいじゃないか。ペンギンだって近くで見られるし。

テレビで話題になる動物園じゃなくてもみんな近くの動物園に行くといいと思うよ。猛獣が逃げたときの訓練もちゃんとしているので。

ほんもの

ほんもの

ペンギン



 

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