今月も最新の検索キーワードについて尋ねる為、林さんは母に電話をかける。

「ここのところ、これでしか母に電話してないです」

と林さん。
電話が繋がり、まずは「蛯原友里」について母に聞く。

母に電話中

林「『蛯原友里』って知ってる？」
母「ああ、知ってるよ。モデルさんの凄い美人でしょ」
林「知ってるんだ。凄いじゃん」
母「……」
林「あれ？　聞こえてる？」
母「ああ、ごめんごめん。宮崎県出身で双子なんだよ。で、……」
林「もしもし？」
母「うん。片方は宮崎で看護士をしてて、モデルさんの方は稲垣吾郎のドラマに出てる」

百点満点の解答であった。
しかし、電話口でのやり取りに不自然な空気を感じた林さんが母に問う。

林「誰かいるの？」
母「あら、分かった？　よし子さん※が隣りに」

※よし子さんは仮名
隣りにいた義姉がお母さんに教えていた様だった。ちなみにお母さんが知っていたのは「モデルさんで凄い美人」というところまでであった。

引き続き、次のキーワードを母に聞く。

林「『母の日』は知ってるよね」
母「5月14日だよ、5月14日」
林「2回も言わなくていいよ」
母「その日、お相撲を観に行くのよ」
林「へぇ、良かったじゃん」
母「マス席買ったんだけど、朝青龍が怪我で休場なのよ」
林「朝青龍、好きなんだ？」
母「ううん。その逆よ。嫌いだから負けるところを観たかったの」
林「ああ……」

先月に引き続き、得意の大相撲に話題を移す母。正面のマス席を取れたらしい。テレビに映るのでは、と林さんが聞くと「向こう正面じゃないと映らないのよ」と母。どこまでも大相撲に詳しい母であった。

注目キーワードが印刷された紙を見ながら、母と電話

母「肉団子が出来たわよ」
林「えっ？」
母「今、電話しながらご飯作ってるのよ」
林「そっか、そんな時間か」
母「ほら、料理は指先を使うからボケないでしょ」
林「そうかな？」
母「最近ど忘れがひどいのよ。リモコンの置き場所とか」
林「それは俺も忘れる」
母「若年性のボケっていうのもあるらしいから気をつけないと。渡辺謙じゃないけど」
林「渡辺謙って若年性のボケなの？」
母「いや、若年性のボケをテーマに自分で映画を作りたいって」

話が検索キーワードからそれてしまった。

更に母に聞く