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秋の味覚体験バスツアー
 

団体客ばかりの果物狩りバスツアーにひとりで乗ったらどんなに気まずいだろう。

その気まずさもハンターの孤独に似ている。きっとおばさんばかりだからどうしよう。嘘をついてしまおうか、学生です、って言ってみようか。

意外に若い人がいたりして出会いとかあったりして、それはまた別の意味でハンティング。と、割と楽しい気分で申し込んだのです。

でも、現実はハンターの孤独を思い知らせてくれました。

(text by 林雄司

これが今回の目的。りんご狩り


ぴっかぴかのバス。興奮する。


隣の席のギャルの皆さん

華厳の滝の展望台

撮るものがなくてカモとか撮った

8:00出発

バスツアーのバスは都内某所を出発。
予想外に若い客が多い。
しかも僕の隣はギャル3人組である。
ずっと超超話している。ガイドさんが富士山が見えることを案内すると、

「富士山って超いいよね」
「わたしも超すきー」
「超きれー超かんげきー」
「かなり(語尾あげ)いいよね」

日本一の山も形無しである。とにかくバスの自分の席でだまってじっとしている。このままきょうはだれとも話をしない気がしてきた。

11:00華厳の滝

りんご狩りかと思ったら滝に到着。
滝なんて見たくないのに。平日だというのに華厳の滝は人でいっぱい。滝なんて見えない。だんごを買って食べる。

「すいません。だんごください」

がきょう始めて発した言葉。

バスの中ではギャルがずっと携帯で話していた。バイト仲間にきのうのレジ閉めのトラブルの話をしている。電話の相手は「カズくん」。ききたくなくてもきこえてくる。

カズくんはちゃんとレジを開けることができただろうか。

12:00いろは坂

いろは坂。山の木々が紅葉してる。
隣のギャルは「超きれー」「超いやされー」「超きてよかった」と大騒ぎ。
紅葉を見てもまったくきれいと思えない自分はなにかが欠如しているのではないかと思えてきた。

孤独感から物事を悪いように考えるようになってきた(実際、このときの取材メモにも「自分は何か欠如している」などと書いてある。暗い)。

ここまでのまとめ

狩に関係ない。しかも暗い。


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