シャッタースピードを遅くして撮影する。モニターで確認すると緑っぽいのだが、実際に目で見るともっと青白い。
市野さんが昼に「写真に撮ると違う色になってしまう」と言っていたことを思い出す。たしかにそうだ。記録できない色。
それくらいあってもいいんじゃないかと思う。
へんなスイッチが押された
森の奥では光るキノコを虫が食べていた。ふだん虫が苦手でゴキブリを見るだけで逃げているのに、まったく平気だ。あとから写真を見ると瞳孔開きっぱなしの顔をしている。
暗いせいもあるが妙なテンションである。
前の日にほとんど寝てないのにまったく眠くない。どこまでも走っていけそうな気がする。森は奥へ奥へと誘っている。
見にきてよかった。すごいぞキノコ。
「光ってる以上に光ってますよ」
と住さんによくわからないことを言う。
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