木の上の銀河
続いてギンガダケを見に行く。舗装道から山道に入り、途中から歩く。夜11時にまったく明かりのない山道。怖い。光るキノコを甘く見ていた。ぬかるんだ山道をくだる。
そのあいだ考えたこと
・真っ暗で見えないけど、沢の音がするな
・近くに川があるのだろうか。落ちたりしないのだろうか。
・ここで落ちたら労災申請とか手続きがめんどくさそうだ
・ウグイスのような高い鳥の声がする。夜鳴き鳥って言うけど、ほんとにいるんだ
恐怖で途中から笑いはじめる。あははは。僕の身体って緊張すると、あははは、こんな反応するのか。
ギンガダケがはえている木にたどり着く。
どこにキノコが?
と思うが20秒ほどして目が慣れると木の表面にびっしりと光る粒がついているのが見えた。
たしかにこれは銀河だ。光るキノコといっても光りかたが違う。
小さなキノコに覆われた木全体が光っている。木の輪郭が光って見える。
光がかすか過ぎてカメラに収めることはできなかった。なので八丈島ビジターセンターの山下さんにお借りした写真をどうぞ。
下ってきた道なき道を登って帰った。途中、転んで斜面を滑り落ちて死ぬかと思った。
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