そして夢の中へ
風がやむのを待って練習したときの呼吸通りに、フープを引き上げた。
「いち、に、さーん！」
驚いて何も言えなかった。持ち上げた人も、中の人も無言で瞬間の静寂。膜は２，３秒で壊れてしまった。そして「やったー！」の叫び。
一度成功すると、あとはどんどん上手くいくようになった。次々とシャボン玉の中に入る人々。
胎児の気分？
入ってみると、シャボン玉の中はなんだか不思議な感じがした。七色の膜に覆われて、割れるまでのほんの２，３秒、ちょっとヤバいんじゃないかという変な感覚に襲われたのだ。なんだ、なんだ？！
「お腹の中の赤ちゃんの気分だあー」
そう言った友人の言葉にそれだ！ と思った。
一度入ると、また入りたくなる。結局、参加者全員が何度もシャボン玉の中に入った。シャボン玉は飛ばすのも入るのも、やっぱり飽きない。
こんなに私たちを夢中にさせちゃうシャボン玉。もしかしたら何か分泌物でも出してるんだろうか。出してそうだ。マイナスイオンか？ 私は私で遊びながらアドレナリンかなんか出してるかもしれない。出しつ出されつの関係だったのか。
それにしても本当に不思議な体験だった。ちょっとヒーリング効果みたいなものもありそうだ。新しい癒し体験、機会があればぜひ！
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