年を聞かれて
林:そのあとどうだったんでしょう。嫌なことを聞いてすいませんが。
荻原:ホームで『返してくれ』と説得しました。そしたら、そいつが僕の年を聞いてきたんです。
林:はあ…
荻原:で、僕は『24歳』と答えました。本当は27歳なのに……。気が動転していたのでしょう。
林:そんなところでサバをよんでも
荻原:そうですよね。そしたらそいつは『おれとタメじゃん!』って喜んでました。
林:喜んで、持っていってしまったですか。
荻原:そうです。ゲームやりながら階段を昇っていってしまったので、僕もあきらめました。もういいやって……。
林:ゲームボーイはアドバンスですか?
荻原:ええ、アドバンスの白でした。ちなみに僕はイヤホンを着けてゲームしていたのですが、ゲームボーイを奪い取られた後、しばらく何にもつながっていないイヤホンを耳からぶら下げたままでした。
林:………。笑ってはいけないのですが、面白いですね。
荻原:相当なさけない絵だったと思います。
ファイヤーエムブレムのクリア途絶える
荻原:僕、ファイヤーエムブレムはファミコンのシリーズから全部クリアしてきてたのに……。
林:こんな形で途切れるなんて。
荻原:その後ゲームショップにゲームボーイとファイヤーエンブレムをもう一度買いにいったのですが、なんか悔しさがにじみでてきて、止めました……。
林:………。風邪になる前の話ですか?
荻原:いや、半年ぐらい前のことです。でも、昨日のことのように思い出すことができますよ。
林:そうなんだ。しかし、ゲームを作って多くの人たちを楽しませている荻原さんが、ゲームを奪われるという不条理。
荻原:ほんとうに。毎週金曜日に、徹ゲー(徹夜でゲーム作り)してがんばっているのに……。
林:みんなが飲んだりしている金曜日に徹夜。荻原さんから楽しさが出てゆく一方ですね。
荻原:いいんです。それで。
林:そういうバックグラウンドを含めて「おぎわら遊技場」ですね。
荻原:ああ、ゲームボーイ……。
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