知識は感動だ
ものを覚える。しかも膨大な数のものを順番に覚える、というのは、単純だが披露されると素直に、すごい!と思ってしまう。
初代から現在までの横綱の名前をソラで言い切っていたり、オリンピックのサッカー出場国を全部言えたり、とそういうところでも拍手が起こっていた。
ミスター梅介を思い出した。わからない人すみません。
知識といえば、「江戸売り声百景」という聞きなれない演目があった。昔の物売りの売り声を演じてみせるもので、お客のリクエストにこたえ、納豆屋、あさり・しじみ売り、金魚売り、焼き唐辛子売り(初耳)、ラオ屋(これも初耳・ラオスの竹という意味だそうだ)、あめ屋などの声を高らかに再現していて、こういう芸もあるのかと感心した。
何より、そういう物売りの種類をばんばん知っているお客の層が気になるが。
落語そのものだって、昔の風俗が題材になっていたり、様々な時事ネタをアレンジして笑わせたり、なかなかためになる。
しかも笑いながら。そんな知識の吸収の仕方、絶対お得で、よく身につくと思う。MBAとか弁護士の勉強なども、落語でやってはくれないだろうか。
子供に帰る人々
コントD51が舞台で大暴れするや、場内は爆笑の渦。特に客層を意識してか国定忠治の芝居を取り入れたコントが、年配の層に大受けのようだった。
年配層。確かに会場内ではおじさん・おばさんアンダーの人はごくわずかだ。でも皆、寝るときは寝るが笑うときはよく笑う。笑いながら「そうそう」とあいづちを打ったり、「あーおかしい」と言いながら笑う人もいる。
子供に帰るのだ。先に書いたまねき猫のときも、サルのものまねを会場で一緒にやってみましょうというとき、全員ちゃんと口を突き出してやっていたもの。
マジックのスティファニーのときも、お客の好物を当てるマジックのとき、今までずっと寝てたはずの隣の赤シャツのおじさんは「さくらんぼ!」と元気よく手をあげていた。
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