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ひらめきの月曜日
 
ベトナムのテーマパークが大変だ

ベトナムのテーマパークが大変なことになっているという。知り合いのベトナム好きからの目撃情報によると

「でかくて派手で強烈な赤茶色い顔がどかーんと立ってるんです!」

だそうだ。 なんだそりゃ。

ベトナムの方々にとってはポピュラーな観光地で日本で言うところの東京ディズニーランドにあたる場所らしい。外国人観光客が来ることはほとんどないそうだが、旅行でベトナムに行くことになったのでついでに寄ってみることにした。

予想以上に大変なことになってました…! 現地ガイドのチュンさんの案内のもと、レポートします!

(text by 古賀 及子



チュンさんです
地元の方で一杯のバスターミナル
隣のバスの運転手はハンモックで休憩中

デイリーポータルZ、inベトナム

そんなわけでこんにちわ、古賀です。ベトナムはホーチミンに来ております。蒸し暑いです。日本の蒸し暑さよりも、よりむわっとする感じ。

いかんせん ベトナム初上陸で右も左も分からない。今回はスペシャルゲストとして現地の事情に詳しいベトナム人のチュンさんにガイドを依頼した。

チュンさんは元社会科教師。独学で日本語を学び、日本人観光客専門のガイドとしてツアー会社に転職したという。 ベトナム語に疎い私にとってはこれほど力強い助っ人はいない。今日は2人で 問題のテーマパーク「Suoi Tien Theme Park(スイティエン公園)」をレポートします。

 

乗り合いバスで向かう

公園へはホーチミンの中心部からローカルバスで1時間弱。この時期ほぼ毎日降る夕方のスコールを避けるため、朝9時に出発した。

バスは郊外の工場へ仕事に向かう人々でかなり混雑。ちょっと遊園地に向かう雰囲気ではない。実はこの時点で私はベトナム到着から10時間ほどしか経過していない私だ。いきなりの濃厚なベトナム汁にひるみまくり。

ビビって無口になっている私の隣ではチュンさんのガイドトークが炸裂する。

「フォー(米の麺のベトナム的ラーメン)はもう食べましたか? あれって日本の味の素を入れてる店が結構あるんですよ」
「 日本語の“注意”はベトナム語でも“チュウイー”って言いいます」
「ベトナムはフランス領だった関係でパン作りの技術が発達してます。でアジアで一番フランスパンが美味しい国です」
「 ベトナムのメガネはクオリティーが非常に高いです。買っていくといいですよ。因みに自分は目がいいのでメガネは必要ないです」


街を抜け 川を越え 市場も通過して行く

この日の夜に撮影した市内道路。くれぐれも族の集会ではない
「ほら、あそこ、5人乗り」
「おお!」

街はとにかくバイクの量がハンパなかった。中国の道路が自転車で溢れている映像をよく見るが、その自転車の全てがバイクに変わったという感じ。チュンさんによる豆知識もバイク編は特に豊富だ。

ホーチミンは人口約650万人に対して200万台以上のバイクが街を流れている。
“ホンダ”がバイクの代名詞になっているため、「オレ、スズキのホンダ買ったんだぜー」などといった会話がよく聞かれる
バイクは現在はみんなノーヘルだが、近く着用義務が強化されるかもしれない。
以前サイドミラーの取付が義務づけられた時はスコールの時に着るレインコートが引っかかって逆に事故が多発。
バイクは5人乗りならザラに見かける。法律上は家族3人乗りまでならOK。
街のバイク量を減らすべく、政府がバス運賃の半分を負担しているが、それでもみんなバイクが好きらしい

バスで会った人達。ほ乳瓶がピカチュウの柄だった

日本でマグロの解体をしていたという青年。職場の冷房がキツすぎて国に帰ってきたそう

いきなり乗り込んできてネックレスを売り始めた方

いわ…?

突如現れる、でかい岩

いろいろためになる知識をさずかり、地元の人々との交流もできた。もうテーマパークなんて行かなくてもいいんじゃないか、このまま帰って生春巻きでも食べた方が面白い記事になるんじゃないかと徐々に思えてきたころ、それまで軽快に豆知識を繰りだしていたチュンさんが前方を大きく指さした。

見ると、素朴な風景に突如として巨大岩が。完全に風景調和無視。遠近感が掴めず、どれぐらいでかいのかうまく把握できない。あれが噂のスイティエン公園か!

バスはメインゲート前に乗り付けた。おっかなびっくり降りる私を出迎えたのが下図。合成画像ではない。しょっぱなから手加減なしの剛速球。相手はどうやら相当本気のようだ…。


ようこそスイティエン公園へ


 

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