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はっけんの水曜日
 
東京ハンカチあつめ

すみません、いきなりあんまりキレイな話じゃないんですが……ラーメンとか熱いものを食べる時って、絶対にハナミズが出ませんか?
私は出ます。必ず出ます。自分がハンカチを持っていない時は、店内にティッシュが置いてあるか確認してから入ります。ティッシュが無かった場合は、食べるのを諦めます、キッパリと。

ラーメンじゃなくても、年中花粉症ぎみなので、ハンカチは必須携帯アイテムです。なのでいつも持っているのですが、この間ふと自分のハンカチを眺めてみて、「これ、10年くらい使ってるな……」ということに気がついたのです。

洗って洗って、色の変わったハンカチ。別にそれが恥ずかしいわけじゃないんですが、新しいハンカチが欲しい。ルーキーのハンカチが欲しい。
ならば、丸井かどっかのワゴンセールで、3枚1000円とかのを買えばいいような気もしますが、一度買ってしまったら、うっかり10年も使ってしまうようなアイテムなので、厳選したい。

……そんなわけで、ハンカチさがしの旅に出ました。果たしてお気に入りをゲットできるのかしら?

(text by 大塚幸代


まずは珍しいハンカチ、ハンカチ絶滅危惧種を探してみたい。そう思って私が出かけたところは、

東京タワーでございます。

東京タワーの根元にある、無料で入れるゾーンの建物には、時間がすっかり止まったような、うす暗い「みやげ物屋アーケード」があるのです。



観光地だけど静かです。割烹着のような制服を来た売り子さんたちは、「東京タワーといっしょに古くなりました」というような、人生の先輩たちばかり。
音楽もかかっておらず、同フロアにあるのゲームセンターのUFOキャッチャーの音がピロリンピロリンと、遠く聞こえます。
……ウロウロ探します。ムムッ。



やはり、この猫は絶対にいると思っていました。でも今回は彼女のような、どこでも入手可能なキャラクターは除外です。



10年以上前から流通している、「ミックスキャラ」も発見。でも、これも除外。

ハンカチではないけれど、こんなキイホルダーを見つけました。



……おそらくデッドストックだと思われます。いつからここに、ぶらさがっているんでしょうか。



……かと思えば、最新流行ネタを取り入れたグッズも売られておりました。

時間軸の狂った世界に迷いこんだような、不思議な気分になりながら、探し続けると……ありました、ありました。ビニール袋に包まれて、「必勝」なんてハチマキと一緒に、ぶらさがっておりました。



「すみませええええん、これください」
店員さんに話しかけます。
「ハイハイ……あ、お値段はがしたほうがいいですよね?」
と言いながら、既にシールを爪でひっぱがし始めている店員さん。
「い、いや、自分用なので、いいです」
「……あ、そうですか」
彼女は「フーン、もの好きな人なのねえ」という顔で、さっとラッピングしてくれました。


包みからして、懐かしい感じ。

東京名物ハンカチ。副都心に都庁がないとか、皇居のカモがでかすぎるとか、新幹線が古いとか、お台場は?とか、そういうのは言いっこなしです。200円。

実践的ハンカチ英会話。海外に持って行くと、案外役に立つかもしれません。この他に、「中学生向けの英語」「中学生向けの漢字」「英語圏の方むけの英和辞典」などもありました。350円。

昆虫ハンカチ。お好きな人にはたまらないはず。苦手な人も、また違う意味で、たまらないはず。セットで300円。

1枚50円という、見切り品値段で売っていたハンカチ。

もちろん地図ハンカチも。1枚350円。東京、関東、日本全図、路線図とありましたが、マニアは全部押さえるべし。


 

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