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特集


ひらめきの月曜日
 
からあげの街のからあげ食べ歩き


ふじやからあげ店の「からあげ(ブツ切り)」

この「からあげ」のれん、果たしてかっぱ橋に売っているだろうか

ホットドッグも気になる

揚げおきは一切ナシ

風にあおられつつスタート

翌日、雨はまだないものの風が強い。大分市内は午後から暴風域に入るという。中津は大分県も北部にあたるため降水確率も低かった。

なるべく早い時間に多くの唐揚げ店を回るべく1件目、ふじやからあげ店の10時開店に合わせホテルを出た。昨日の激しい決心の裏で未だにビビリ気味。唐揚げひとつ食べるのにこれじゃあ、子供のつまみ食いの方がまだ堂々としている。

焦ったおかげで開店直後に到着した。「からあげ」ののれんをくぐる。くぐるなり、ホットドッグ以外は全て唐揚げというメニューが。うお。唐揚げだらけだあ。一気に安い私のテンションは上昇。

店は注文するとその場で揚げてカウンターから渡してくれる、ホカ弁みたいな方式だった。ご飯も味噌汁もここにはない、唐揚げだけのほか弁。唐揚げ好きが見る夢か。

一番の売れ筋という、からあげ(ブツ切り)を100g注文して揚がるのを待っている間にまたお客が入ってきた。

「ありがとうございます、5,000円になりますー」

んん?5,000円?からあげは100g140円って書いてある。単純計算で約3.6kg買ってることになりますが…。いきなり中津の唐揚げ文化を目撃。やはり来てよかった。

ふじやからあげ店 /大貞店
 大分県中津市大字大悟法793-8
 0979-32-7519

5000円分お買いあげされた方。
「ここは10時から唐揚げが買えるから助かるのよー」

揚げたてで肉汁したたりまくり。
肉に醤油の味がしっかりついてる。ニンニクのかおりが独自路線な感じです

「からあげ」というのが「総菜」の代名詞になってるのかも

うっかり聞き忘れたが、おかみさんが「徳さん」なんだろうか

薄目の味付けで衣が軽くて本当に美味しかった

旅は人情旅行の様相に

ブツ切りの唐揚げは100gだとだいたい2個。

新しい知識を手に入れ、お腹が張るといけないのでひとつ食べて次の店へ。徐々に曇っていた空が晴れてきた。風もだいぶおさまっている。唐揚げの神が降臨したのか。

次の店、からあげ徳さんは実家の台所の壁の一面を取り払ってショウケースを据えたような店だった。ショウケースの中にはお総菜が入っていて、メニュー書きはない。

唐揚げを100g注文するなり、店のおかみさんに土地の者でないことがバレた。どっから来たの、と聞かれて東京からだと言うと、驚いて、ゆっくりしてけとコーヒー牛乳を出してくれた。

さらに食べな、と買ったのとは別に唐揚げを一ついただく。おお、ありがとうございます。がぶ。……ウマい!衣が軽くてすごく肉がやわらかいですよ!

「味付けは一味とニンニクだけ。あとは土地のいい素材を使ってれば美味しいものなんて簡単にできる」

おかみさんは美味しいのは当然とニヤリとした。どこかクールな物腰。本当はもっと貯金してはとバスに乗りまくりたいのだが、なかなか利益が上がらないんだそう。きっといい素材を使ってるんだろう。

「(以下大分弁で)でも美味しいもの作って人に喜ばれた方がいいでしょ」

カッコイイ!私も台風などに負けず頑張って唐揚げ店を回ろう!そうすればきっと誰かが喜んでくれるはず。誰かって、私が唐揚げ食べて喜ぶのは私だけか。

からあげ徳さん
 大分県中津市大字上宮永4
 0979-25-1234

「コーヒーが出てくる唐揚げ屋なんて他にはないよお」と。確かに
なお、ふじやも徳さんも唐揚げのデフォルトは骨付き。スーパーの唐揚げも骨なしにはわざわざ骨なし表記が

 

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