おもろまち駅〜首里駅 −歴史の町、首里−
那覇の繁華街を過ぎると、この先の区間は少し小高い丘陵地になっていて、その丘の斜面に沿うように閑静な住宅街が広がっている。おもろまち駅ではすぐ隣に巨大なビルを建設していた。なんとこのビル、免税店ができるらしい。国内なのに免税?と不思議に思うところだが、沖縄では沖縄型特定免税店制度という法律に基づいて、一人20万円まで免税扱いで買い物が出来ちゃうのだ。奥さん、ブランド品買うなら沖縄ですぜ。
ゆいレールは大きくカーブを描き丘陵地へと向かう。市立病院前駅はその名の通り市立病院の目の前の駅、というか病院と駅とが渡り廊下で直結している。市立病院前駅から首里駅へと向かう区間は車窓から遠くに首里城が見えた。首里駅は近くに中学校があるということもあってか、周辺には学習塾が点在している。歴史の町首里は教育の町でもあるのだ。あ、それから沿線の住宅はガーデニングに対する力の入れようが半端じゃなかったです。
歴史と教育の町、首里
首里駅を降りると目の前に首里城が!と期待していたのですがそうではなかった。首里城へは駅から歩いて約12分かかるらしいので今回は涙を呑むことに。というのもこの取材で筆者は延々と電車の乗り降りを繰り返し、15の駅全てに降りて周囲を散策し写真を撮りまくった。首里駅についた頃にはたぶん2キロくらいは痩せていただろう。
そんな抜け殻のような筆者が首里駅のホームで帰りの電車を待っていると、中学の野球部らしき集団が若さを爆発させながら階段を上がってきた。ポカリスエットのでかいボトルを鷲掴みにし、キックボードに野球道具を入れたバッグを乗せている。そんな彼らのエロトークを聞くともなく聞いていると、電車通学をしていた頃の甘酸っぱい思い出がよみがえってきた。たぶんこいつらも満員電車でどこからか漂ってくる女子の匂いを嗅ぎ分けたり、すれ違う列車に乗ったお姉さんに悶えたりするんだろうな。若いっていい。
ゆいレールは市民の思いを乗せて走っていました
バーチャルゆいレール沿線の旅、いかがだったでしょうか。筆者も沖縄で暮らすようになってからは移動手段はもっぱら車で、あの電車に揺られるという感覚からは遠ざかっていました。ゆいレールはそんな筆者になにか懐かしい感触を思い出させてくれました。
ゆいレールはこれからもたくさんの人たちと一緒に大切な思い出を作っていくことでしょう。これからの沖縄はこのゆいレールと共に発展していくのです。未来を乗せて走れ、ゆいレール!