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特集


チャレンジの日曜日
 
古本わらしべ長者に挑戦!

神保町を散策する。

結局関さんと林さんに途中までご同行願うことになった。残念ながら僕はSF・マンガ・純文学、ありとあらゆるジャンルに弱い。得意ジャンルもないし、東京生活が短いので神保町のいい古本屋も知らない。僕一人ではどうにもならなさなそうな雰囲気を察してか、関さんガイドでめぼしいお店をまわってくれることになりました。


一軒目、「安い本」と書かれたお店。
旺文社文庫。ここは絶版のため高い。

一軒目、「安い本」と直球勝負の看板のお店。いかにも安そうです。何度か神保町に遊びに来たことはあるんですが、すずらん通り(一番古本屋が多い通りです)とその近辺はちょこちょこ行くんですが、このお店は神保町の端っこのほうにありました。
しばし3人で物色。値段表示を見ているとジャンルによって細かく値段設定されているものと大雑把な値段設定になっているものがあることがわかった。店主の趣味が出ているのかもしれない。
これを踏まえて膨大な書庫の中から掘り出し物を探す。やり方はわかってきたんですがいかんせんいい本がどれなのかわからない。どれもこれも「それぐらいの値段でしょ」といった雰囲気である。
藤子不二夫の本がなんと4000円しました。見たところそれほど古そうでもないしめちゃくちゃレアものってわけでもなさそうなのに。難しい。
関「これは旺文社文庫、やっぱり高いですね」
林「梅田君、これさっきみんなが言ってたやつだよ。1200円だって」
梅田「なるほど」
関「これがなぜかワゴンサービスとかで安く売られていたら即買いですよ」
背取りは株券売買のようなものという言葉の意味がわかってきたような気がした。


林さんが買った女装写真集。
で、これはさいとうたかをロードショウ。林さんが自腹で購入していました。かなり惹かれる表紙です。

が、しかし、主旨が変わりはじめる。

林「おー、これすっげーかっこいい!」
林さんは大山倍達の本を掲げ喜んでいる。しばし3人とも大山倍達コーナーではしゃぐ。その隣にあった本はちょっと精神的世界系の本でした。どうやらこのあたり一角は“サブカルチャー”という枠にも収まらなかった個性派な本が並んでいるようです。

林「こっちに面白い本がありますよ。ほら」
梅「なんですか、これ」
林「女装した男の写真集ですよ」
関「うわー、すごいですね」

完全に主旨と違う展開になってしまいました。


まんだらけ本店。
まんだらけの高額両巨頭、蛭子能収さんとつげ義春さん。

まんだらけにいってみる。

神保町で価値のありそうな本から個性派な本まで古本を見たあとは、中野の「まんだらけ」に行きました。ここは仕入れるのではなく、どんな本がどのぐらいの価格なのか調べるためです。

ここからは林さん関さんに別れを告げ一人で移動です。
中野のまんだらけは僕が知る限りでは一番規模の大きい古本漫画屋。リサーチにはもってこいの場所でした。

 

神保町と中野まんだらけの価格を見ていて気づいたこと

・藤子不二雄やビートルズ関連のものなど年齢を問わず幅広く支持されているものは神保町でも中野でも定価、またはそれ以上で取引されている。

・中野まんだらけはつげ義春、蛭子能収、いしいひさいちといったマニア層にも人気の高い作家が値段が高かった。
需要と供給あっての世界。レアものどうこうよりも今でも人気のある人々が順当に高く値づけられているといってよさそうだ。
市場価格というものをおぼろげながら頭に入れた僕は、いよいよお値打ち品に化けそうな本を求めて町に繰り出すことにしました。



 

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