まずは花屋の外から中継
放送開始5分前、ようやく毒蝮さんが現れた。
今まで音だけで慣れ親しんできた、あの毒蝮三太夫が立っている。白いジャケットを羽織り下駄を履いている。そして歩いている!
カランカラン音をたてながらゆっくりと「花たき」に近づいて行くが、まだお店の中には入らない。店の外で花たきの店主と雑談をしている。外にディスプレイされているポインセチアについて、話しているようだった。
そしていよいよスタジオからお声がかかる。本番だ。
10秒前!みたいなかけ声があるのかと思ったがそういう事はなく、なんとなく本番に入ってる、そんな感じだった。
スタジオゲストの山本令菜さんや、パーソナリティの大沢悠里さんらと来年の運勢や、よもやま話をひとしきり。そんな話しが終わって、毒蝮さんからお店の紹介がありマイクは「花たき」の店主に向けられる。
「ねえ店長、この花の花言葉は何て言うんだっけ?」
「ええ、こ、これは、こ、恋心です」
店長さんは相当緊張している様だった。顔がこわばっている。
「この店長がね、まったく恋心って顔してねえんだな。くわいの頭みたいな顔してんだよ」
来ました、今日の一発目。くわいの頭。
「くわい」って具体的にどんな形か分らないのに笑ってしまう。
参考資料:くわいのイメージ検索結果
この一言には店長さんも大喜びで、少し緊張も解けた様だった。くわいって言われてるのに。
「それで、あれだよな。ここにあるポインセチアは、夜になっても片づけないんだろ」
「ええ、その方が長もちしますので」
「そうなんだってな。出しっぱなしにしても持っていく人がいないってんだから、この辺の人たちはモラルがあるね ※」
本番前に店長さんと話していた話題を織り交ぜてお店を紹介しつつ、毒蝮さんはマイクを片手にお店の中に入っていく。
※:このポインセチアの話題、伏線になっています。この後ヒートアップしていく毒蝮トークにつながります。 |