最後に神保町の「もちぶやた」にやって来ました。今度は友だちを３人連れて、忘年会仕様です。
開店時間に行くと、「すいません、予約の席がいっぱいで……カウンター席なら用意出来るんですけど」といわれ、仕方なくカウンターに座ってオシボリをもらっている最中に、「８時30分まででしたらテーブル席にご案内出来ますので、よろしければ……」といわれ、再び移動。とにかく、ここも流行ってる店っつーわけです。

「なんでこんなに豚はやってるの？」
「なんでだろう？」
「わかんないねえー」

と悩みつつ、とりあえずビールとラフテーなどのつまみをオーダー。

「このラフテー、美味しいじゃんー、やわらかいー」
「つうかこの店も沖縄っぽい料理、多いのね」
「酒も泡盛がそろってるねー」
「でもメンチカツとか豚つくねとか、いろいろあるね」
「豚料理なら何でもいいわけだもんなあ」
「ところで『もちぶた』って何のブタ？」
「ブタの種類みたいだよ。板東もち豚っていうくらいだから、群馬産じゃないかなー」
「ああ、やっぱり沖縄じゃないんだ」
「どっちの料理ショー、とかに出たことのある、厳選素材らしいよ」
「ふーん」
「……健康にいいのかな」
「いいか？」
「わからんなあ。美味しいけど」

カリー春雨などの泡盛を飲み、04年の反省をして、最後にラードごはんでシメてみます。

「げえ、すごいね、これ」
「なんかこう、アイスクリームのように丸いじゃない、ラードが……」

「私、食べるの３回目なんで、もうインパクト感じなくなってるんだけど」
「えー」
「まあそういうワケで、丸ごと乗せちゃうねー」
「まじでー」
「キャー」

阿鼻叫喚。

無心にまぜまぜまぜまぜしたら、黄金色になった。

「さあ、召し上がれ！」

ぱく。

「……そんなびっくりするほどの味でもないねー」
「でしょ」
「うん、ふつう」
「でしょ」
「しょうゆあぶらごはんだねえ」
「そのまんまだ」
「私さー、煮豚を作る時にさー、出ちゃう油をどうしようか、毎回悩んでたんだけど、こうやって食べればいいんだねえ」
「あ、そうね。お湯が冷えた時に固まるの、あれラードだもんね」
「そうそう、そうだよねえ」
「まあ、スーパーで売ってるカタマリ使っても作れるねえ」
「まーねー」

……そんなわけで、今回分かったことは
・豚肉はおしゃれで流行っている
・豚料理は美味しいけど、びっくりするほど美味しいわけでもない
・ラードごはんは名前ほどスゴくはなく、ご家庭でも作れるっぽい
以上です、はい。

今度はラードを買って来て、自宅でこっそりやってみたい……と思います。あなたもゼヒ。