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特集


ちしきの金曜日
 
絶滅寸前の「フルーツ牛乳」を追って銭湯へ。

移動中。電車が混んできた。

フルーツ牛乳への思いは募る。

一軒目と二軒目の移動中の間に書いたメモには今見返すとよく分からないフルーツ牛乳への思いがつらつらとつづられていた。

メモより抜粋
「ありふれた飲み物であったフルーツ牛乳。僕が知る限りでは手を伸ばせばすぐにでもありつけそうなものだったはずだ。しかし気が付けばどこかに消えていってしまった。それは文句も言わずずっと見守ってくれた人がある日突然僕の前から消えてしまった時のような気分だ」

なんだか変な事を書いている。銭湯だけにのぼせてしまっていたのかもしれない……。

気を取り直して2軒目へ。


宝湯。(新宿)

夜型人間にも心地よい深夜2時閉店。
店内には「中国漢方風呂」の文字が。
牛乳類みっけ。
と写真に撮っていると……。

中国漢方風呂は熱かった。

2軒目は新宿のはずれ、新宿七丁目にある銭湯、東宝湯だ。夜の街、新宿に近接しているだけあって夜中2時まで営業している。いわゆる24時間営業の新型スパリゾートみたいなものをのぞけば数少ない深夜営業の銭湯である。

さっそく中へ。

この銭湯の特長はなんといっても中国漢方風呂で万病に効くらしい。お湯の色が赤くてびっくりしたんですが、浸かってみてさらにびっくりした。熱くてしばらく入れない。温度計を見ると45度になってました。

僕は正直熱い風呂が苦手なんですが熱い風呂が好きな方にはこの上ない心地かもしれない。


また怒られる。

さっそく飲料コーナーを写真に収めていると番台から「写真は撮っちゃダメだよ」とおしかりの言葉。 「すみません」

事情を説明し事なきを得たもののそそくさと引き上げることに。

ここも一軒目同様コーヒー(牛乳)と普通の牛乳はありましたがフルーツ牛乳はありませんでした。
ますます真実味を帯びるフルーツ牛乳絶滅説。銭湯の小さな変化は確実に起こっていたのだ。どんな小さな世界にも盛衰があるし時代に淘汰される事もあるのかなー、と思いながら店を後にした。

 

 

東宝湯

新宿区新宿7−11−5
03−3208−3776
営業時間14:00〜翌2:00


路地の中にあります。小さな階段の前。



 

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