医療用の本格的な流動食

これがその、もらってきた流動食。
「禁注射」の文字がいかにも医療用だ。製造しているのはカロリーメイトも作っている大塚製薬の、グループ会社だった。箱には「消化態経腸栄養剤」と書かれている。

本当のところを理解するには

この手のものを理解するには、試しにちょっとだけ飲むといったやり方では核心に迫ることはできないと私は思う。
少なくとも２週間くらいはこれだけを飲む生活を送ってみなければ本当のところは見えてこないであろう。

野外キャンプなどもそうだ。２泊３日くらいのキャンプだったら「野外でなんでもしなければいけない」という切迫感が生じてこない。面倒なことはちょっと我慢して家に帰ってからやればいい、と思うからだ。しかしそれでは本当の野外生活とは言えないのではないか。

流動食だけで一日過ごす

というわけで本当は２週間分くらいあればよかったが、残念ながら（幸いにも）ここには３食分の流動食しかない。なのでせめてもと思い、３食を全部一日で食べ、これだけで一日過ごしてみようと思う。

朝・昼・晩と身体に摂り込むのは流動食のみ。
水も飲まない。で、翌朝までだ。

人と会うと、つい出されたお茶を飲んでしまったりするので、誰とも会う約束が無い日を選んで実行することにした。

5:45　起床

その日の朝。
私はいつも朝が早く、この日もＡＭ５：４５に起きた。
起きていきなりお茶を飲みそうになる。いかん。今日は流動食以外は水も飲んではダメなのだ。

開ける。
中には袋が２つ。Ａ液とＢ液とに分かれており、飲む際にこれらをミックスする。

Ａ液は乳白色の液体。Ｂ液は紅茶のような色をしている。

ミックスすると、小さい頃大好きだった森永マミーみたいな色になった。（この時、私の頭の中ではマミーの味のイメージが作られる。）

で、飲む。

オ、オエ…。

いきなりこんな感想ですみません。
（でもこれが本当に正直な感想です。）

ホロ苦い。
苦味の効いたミルクティー（砂糖なし）とでも言おうか。

その色から勝手に森永マミーのような甘い味を連想したのがいけなかったのかもしれない。苦くて美味しいものをイメージするんだ。コーヒー、ゴーヤ…。

それでもやっぱりまずい。

良薬口に苦しと言うから、栄養的には良いのだろう。
が、今日一日コレだけかと思うと早くも憂鬱になってきた。修行のようだ。

しかし、病気のかたやうちの祖母（祖母の場合は胃に直接入れてたから味はしないと思うが）など、流動食を飲まざるを得ない人々は、これを毎日味わうのかと思うと、改めてその大変さが身にしみる。