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特集


ひらめきの月曜日
 
チャーハン専門店をゆく

見た目は普通の中華屋さんですが

次の店は上野にあった。店の名前は「ぷん福まる」。
こちら、見た目は普通の中華料理屋さんだ。実際、メニューには麺類もある。どうやら純粋なチャーハン店ではない模様。


縦長すぎて一枚の写真に収まりきれません

だが、よく見てみると店の看板には「チャーハン餃子専家」と、その意気込みが書いてある。うむ。その心意気やよし。準チャーハン店と捉えることにしよう。

店が前にいた会社の近所だったので、元同僚のアベさんを呼び出し、付き合ってもらうことにした。


おお、チャーハン大フューチャー

こんなものまでありました。黒ってなんだろう

「へえー、こんなところに、こんな店あったんだね」とアベさん。

―― そうなんですよー、私も初めて知ったんですけど、なかなかいい感じですね。ところでどうですか、アベさんはチャーハン好きですか。

「うーん。特に好きでも嫌いでもないなー。女の人でチャーハンが好きって人、あんまり聞かなくない? ラーメンとか焼肉が好き、っていうアイドルはたまにいるけどさ。どっちかっていうと、男の人の方が好きなんじゃないの? そういえば高瀬さんは、昼に大盛りのチャーハン、よく食べに行ってたよね」

―― よくでもないです。たまにです。なんかチャーハンって、たまーに、むしょーに食べたくなるんですよねぇ。…そんなことないですか?

「ない」

ビールで再会を祝して乾杯してから、チャーハンの他にも力を入れているらしい餃子を頼んだ。

プレーンの焼き餃子。肉ぎっしり
こちらは水餃子。黒酢付き。プリプリ

他にも何点かツマミを頼み、ビールもたらふく飲んでしまった。
…しまった。アベさんは小食だ。チャーハンが入る腹はあるだろうか。

「うーん。2人で一皿にしない?」とアベさん。やっぱり。

そこで、どんなチャーハンにしようかとメニューを開いてみたのだが、思わず同時に「うわー!」と声を上げてしまった。


こんなにあるのか!

どれもこれも見事に魅力的だ。とても1つだけを選べない。

具の組み合わせがツボを突きまくっていて、その味を想像すると一瞬、頭の中がポワーンとなる。きっと脳がヨダレを垂らすと、頭はポワーンとするに違いない。

こうなったら、もうなんでもいい。店員さんを呼び止めて、辛いモノ好きのアベさんのために「辛いものでオススメは?」と聞いてみた。

「うーん。ボクはにんにく唐辛子チャーハンが好きです」

辛くて値段の高い物が他にあるのに、一番安いメニューをすすめる店員を信用して、それを食べることにした。


シンプルな具のチャーハン + ニンニク+唐辛子。赤いツブツブが唐辛子です

ごはんがパラパラで適度にピリリと辛く、とてもおいしい。なにより、量が多いのが嬉しい。近くにこんな店があったら、毎日通いたいくらいだ。

ただ、この日はもうお腹が打止めに近かった。残念だが、とても全部を食べ切れそうにない。アベさんが店員に「この残ったチャーハン、包んでもらえますか?」とお願いするのを聞いて、(おお、そんなにコレが気に入ったのか、良かった…)と思っていたところ、別れ際に「はいこれ。寝る前にお腹がすいたら食べなさい」と手渡された。


アベさん、酔っ払ったようです
ありがたくいただきました

これまでの2軒は、どちらかというと中華寄りのチャーハンであったが、次に行く店は頭に「世界の」という文字が付く。「世界のチャーハン専門店」だ。

いやがうえにも期待は高まる。
といいますか、世界のチャーハンってなんですの?


 

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