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特集


ひらめきの月曜日
 
豆かん・豆VS寒天比率調査

好きな食べ物:豆かん

公式プロフィールを作成しなければならないときが来たら、好きな食べ物欄には忘れずに豆かんをエントリーする。

寒天に豆をのせ、その上に黒蜜をかける。以上。フルーツやあんこが乗ったあんみつを横目にこの渋さ。粋だ。甘味処界一男らしい潔いデザートである。

先日も甘味処でその味にもんどりを打っていた。ふと、余りにもドッサリかかる豆の数が気になりだしたのだ。数えたい…。

この数えたい思いを人々に伝えると、なんとそもそも“豆かん”の存在を知らない人が多いことが判明。今日の特集は気になる豆の数を数えつつ、世に豆かんを知らしめる豆かんプロパガンダです。

(text by 古賀 及子

これが、豆かんです

豆かんを知らない方にまずはその姿を紹介したい。

これです! 浅草梅むらにて。見よ、このシンプル

どうですか、この豆と寒天のせめぎ合いぶり! 世の中にこれほどまでに二つだけの素材が拮抗する食べ物もないのではないか。
それにしてもすごい豆の量


あんみつだと、ぎゅうひもフルーツも、そして豆も具はあきらかに寒天より少ない。が、豆かんの場合はスプーンですくうと一すくいに寒天以上の数の豆がスプーンに乗ってくる。プチプチとプルプルの競演。まーめーかん! まーめーかん! わき上がる豆かんコール。

この豆の量、もしや、その数は寒天よりも多いのではないか。

豆かんのすばらしさを伝えたいが、残念ながら味オンチでうまいコメントがつけられない。でも、その豆の多さだったら数えて皆さんにお伝えできる。豆かんのすばらしさを、その数を通じてお伝えします!


浅草・梅むら 豆かんてん 350円
豆かん業界の中では、豆がピカピカの黒豆というのは珍しい方
下町の雰囲気むんむん

地味に地味に数え作業に押し寄せる興奮

こちら梅むらは“豆かん”で有名な甘味処。何かのついでに豆かん、ではなく、豆かんの店なのである。

カウンターと小さなお座敷の店内では女子がこぞって、あんみつよりもところてんよりも何よりも豆かんを食べている。豆かんの聖地だ。 テイクアウト分は注文のつど、小さな容器にイートインと同じように作ってくれる。さて、その数やいかに。

豆 118個(72g)
かん 43個(139g)


おお! やっぱりだ。重量は寒天の方が多いが、数は圧倒的に豆が多い。そりゃスプーンにゴロゴロ豆も乗ってくるというものだ。

なお、重量の違う物を数量でパーセンテージにして円グラフにするのはグラフ的におかしいですが、遊びだと思ってご勘弁ください。


他の店はどうか

こうなったら、どんどん数えていきたい。都内ねりあるき、有名無名、スタンダード、変わり種取り合わせて8種類の豆かんを買いあさってきた。

豆かん図かんを作る勢い


老舗も多く、豆かんを名物とする店は多々ある模様だった。独断で今回は以下の8つをエントリー。

浅草老舗の豆かん
  梅むら、梅園

デパ地下で買った豆かん
  鹿乃子(from銀座)、船橋屋(from亀戸)

豆屋の豆かん
  豆源(from麻布十番)

寒天屋の豆かん
  相模屋(from赤坂)

ホテルの、しかも洋菓子屋の豆かん
  パティスリーSATSUKI(fromホテルニューオータニ)

スーパーの豆かん
  オヲツヤ


浅草・梅園 豆かん 399円
しょっぱめの赤えんどうがゴロゴロゴロゴロゴロゴロです。
溢れんばかりに、豆

イートインでもその豆ぶりはかわらない

同じ浅草でも上記の梅むらが豆かんプロユースの店だとすると、こちらの梅園は観光客も大勢訪れる一般的な店のようだ。デパ地下でもよく見かける。

私が昔から食べ馴染んでいたのもこちらの。しょっぱめの赤えんどうに甘い黒蜜がすばらしい。寒天を容赦なく覆うその豆、数えました。

豆 185個(90g)
かん 59個(180g)


おお、なんと先述の梅むらと全く同じ比率である。重量は豆に対して寒天が2倍だが、数量だと豆が寒天の3倍。スプーンですくうと、寒天1つに対して豆がだいたい3つ乗ってくる計算だ。

これが豆かんの黄金比なのだろうか。例えば、豆屋の豆かんと寒天屋の豆かんではその比率は違ってくるんじゃないか。

そんなわけで、続いてのカードは豆屋の豆かんVS寒天屋の豆かんです。



 

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