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特集


はっけんの水曜日
 
コーヒーで健康を取り戻せ

コーヒー予備軍の魚。

それは煮干です

ということでスーパーで煮干を買ってきた。乾燥していて香ばしくてはらわたがほろ苦い、うん合格。こいつらコーヒーになるために海から上がってきたんじゃないかと思うほどぴったりだ。それにしても魚がコーヒーに化けるなんて画期的じゃないか。うまくいったら特許申請しておこう。

丁寧に焙煎していきます。
和の食材の匂いがしてきました。

見た目完全にコーヒーに化けた魚。

焙煎、そしてドリップ

煮干はすでに干されているため、乾燥するという工程を省略できる。なのでそのまま焙煎へ。焦がさないようにじっくりと焙煎していくと、煮干はそのままご飯のおかずにしたくなるくらいいい香りを発し始めた。おばあちゃんちの朝ごはんの匂いだ。

煮干を焙煎していくと、かなり色の濃い状態になった。コーヒーで言うところの深入りだ。深煎りといえば、そうエスプレッソ。イタリア人が圧力かけてコーヒーを抽出するあれだ。せっかく魚をコーヒー化したのだから、ここはもう一手間かけて僕ら日本人も圧力で抽出してみようじゃないか。


エスプレッソマシーンにかけます。
この小さな機械の中で魚エキスが抽出されているのです。

魚ですもの。

深煎りされ、細かく挽かれた煮干はもうどこから見てもコーヒーだった。だけどエスプレッソにしたそれは、どこからどう見てもコーヒーではなかった。

デミタスカップに抽出された煮干コーヒーは、強烈な魚臭を放っていた。もうゴボウの匂いなんて部屋じゅう探しても見つけられない。おばあちゃんちの朝ごはんどころか、目を閉じると漁港の水揚げ風景が脳裏をよぎる。

くー。

コーヒーから学んだこと

恐る恐る一口すすると、圧力でたたき出された魚エキスが独特の苦味を引き連れて口の中に飛び込んできた。救いようのないまずさ。だけどかなり体に良さそうな感じはする。もうコーヒーと呼べるのか否か、うまいのかまずいのか、そんなことはこの際どうでもいいんじゃないか。そう、体にさえよければ。

とずいぶんと間違ったところに着地した感のある今回のレポートでしたが、かろうじてわかったこととしては

・タンポポコーヒーはコーヒーというよりお茶だ
・ゴボウコーヒーは見た目がコーヒーだ
・魚は魚だ

要するにコーヒーはコーヒー豆で、ということでした。

 

効果があったのかもしれません

この実験をした翌日、なんだか胃の調子がすごくよかった。僕は普段胃痛持ちなのだが、しばらくはすっきりと違和感なく過ごすことができた。タンポポ茶のおかげだろうか、それともゴボウか。魚ではないような気がしているが真意のほどは定かではありません。



 

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