万病を防ぐ妙薬
先日、親戚からお茶が届いた。
「うほっ!!やったー!お茶だっ!! 」
などとハシャぐことは当然なく、
「あ、お茶か。」
ぐらいの気持ちで箱を開けた。
説明書きが入っていたので、なにげなく読み始めた。
「昔、お茶は万病を防ぐ妙薬だった云々…」
そうだ、お茶は昔とても貴重な品だったのである。
三国志では
貴重であるがゆえ、昔の人はとても有り難がってお茶を飲んだ。三国志の中で、お母さんの為に貯金をはたいて茶を購入してきた劉備玄徳は、こんなふうにそれを飲もうとしている。
「明日の朝はうんと早起きしましょう。そしておっ母さんは裏の桃園に莚をお敷きなさい。私は驢に乗って、ここから四里ほど先の鶏村まで行くと、とてもいい清水の湧いている所がありますから、番人に頼んでひと桶清水を汲んできます。」 ―吉川英治「三国志」より
すばらしい扱いぶりだ。
お茶を飲むために、わざわざ清水を汲みに行くのである。
そして桃園にむしろを敷いて親子で茶を楽しむ。
現在のお茶の立場
それに対して、今のお茶の扱われっぷりときたら、どうだろうか? |