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はっけんの水曜日
 
むやみやたらと調べたいの

エロとかマンガとかはあるのか?

「国会図書館行くんですよ」と言ったらば、知人のマンガ家、町田ひらくさん(エロティックで叙情的なマンガを書く人気作家さん、女性ファンが多いことでも有名)に
「エロマンガの充実度を見てきてください」と言われまして。

さっそく「町田ひらく」で検索してみました。えいっ。

Alice brand /Green-out/きんしされたあそび/幻覚小節 /卒業式は裸で/町田ホテル



全作品は所蔵されていませんでしたが、ありました、6件!
……そう、国会図書館への書籍の寄贈って、要請はあるけど義務ではなく、あくまで出版者側から自主的に送るものなので、けっこうヌケてたりするのです。

でも、エッチなものも、マンガも、あるのです。永久的に資料として、後生に残るわけです。
マンガ研究家の方なんかはよく、「単行本化されていない幻の作品」なんかを、国会図書館でコピーして、資料にしているようです。

 

おすすめは、雑誌の一気読み

こんなふうに書くと「ばっきばきの調べ屋さん」だけに、国会図書館の利用価値があるみたいですが、他にも使い方はあります。

例えば私は今回、雑誌「オリーブ」を1日かけて、パラ見してみました。

国会図書館で1日に閲覧の請求を出来る資料は3件のみ(!)。
しかし、雑誌などの場合、「オリーブを1996年1月号から、出来るだけ読みたい」という請求が出来るのです。
オリーブの場合、3ケ月ぶん(6冊分)に背表紙がつけられて、造本されています。
それが「できるだけ」という請求だと、一度に6冊ほど貸してもらえます。つまり、18ケ月ぶん。
18ケ月ぶん×3回、請求出来るわけで……つまり1日に見れるのは、54ケ月ぶん、108冊。

てなわけで、オリーブ108冊連続読破! しました……。
読んでた雑誌って、個人の歴史がかさなっていくわけで。いろんなことを思い出して、涙が出そうになりましたよ。ええ。





小沢健二さんの連載って、今読み返すと、個人ブログっぽいテキストですね……。


絶版本をしみじみ読む

雑誌大好きな私は、「オリーブ108冊」のほうが楽しいのですけれど、別にそんなにいっぱい読まなくても、手に入らない絶版本を1冊、ゆっくり読むのも、良いのではないかと思います。
ちなみに持ち出しはもちろん不可。でも、学術研究のためのコピーは可能です。A4で1ページ25.2円。けっこう安いです。

 

お金をかけても調べたい

国会図書館以外にも、資料を調べられるところがあります。

まず有名なのは、大宅壮一文庫。
評論家・大宅壮一が遺した雑誌専門図書館です。ここはデータベースが豊富なので、記事検索、ばりばり出来ます! キイワード、ひっかかります!
……でもやはり私立なので、入館料も資料のコピー代も、けっこうします。お金さえ払えばwebからの検索も可能なんですけど、月額12600円から! くうう、お金さえあれば……!

あと有名なのは、新聞・雑誌の縦断検索。ニフティにも「ビジネスデータベースサービス」というのがありますね。IDとお金さえあれば、誰でも、過去の新聞記事をがががががーっと検索して、テキストデータとして引き出すことが出来るわけです。

人物情報横断検索というのもあります。人の情報が買えます。例えば取材を申し込みたいときなんかに、どこに連絡すればいいのか、分かるわけです。
業界では「日外アソシエーツ」にプロフィールが載れば一人前、という定説があるとかないとか……。



 

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