その後しばらく保管する
検査を終えた血液は、大きな冷蔵室や冷蔵庫の中に何日か保管される。
血液センターでは、一日に数回、都内の病院に定期的に血液をとどけるのに加えて、病院などからの要請で、臨時に血液をとどけることもある。
センター内に保管されている血液は、そういうときのためにいわば出番を待っているわけだけど、残念ながらそう長い間待っていることはできないらしい。
たとえば赤血球は採血後21日間でもう使えなくなってしまうし、今回ぼくが献血をした血小板はわずか3日間で有効期間をすぎてしまう。だから、定常的に献血がおこなわれることがどうしても必要になる。
5月から始まった変異型クロイツフェルトヤコブ病という病気への対策の影響で、ヨーロッパの特定の国に特定の期間滞在した人からの献血は、見合わせるようになった。
その影響で一時期は献血の量がぐっと減ってしまい、この冷蔵室でも、左上の写真の7段ある棚のうちの2段分くらいしか埋まらない状態だったらしい。
その後、広く献血のキャンペーンをおこなった結果、しだいに献血量が増えてきたのだけど、今度は必要な量以上に集まってしまう可能性があって、そういうばあい、有効期間を過ぎたものは残念ながら廃棄するしかない。
だから大切なのは、
「一時的にウワーッと盛り上がることよりも、ダラーッとコンスタントに献血が確保されることなのよね。」(血液センター供給課の方)
ということになるらしい。
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