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特集


フェティッシュの火曜日
 
駅舎と串カツとひょうたんと〜養老

名古屋BBフェスタに参加してきた。来ていただいた方々ありがとうございました。
で、名古屋まで行くならついでにもうちょっと足をのばしてみようと、前日まで「どこに行こうかなー」と地図の上を旅していた。風呂で半身浴しながら。

そうしたら、名古屋から電車で1時間、まだ自分の乗ったことのない近鉄に乗れて、かねてからあこがれの駅舎に降りられて、面白いものがぶら下がる町に行けるじゃないか。

その町の名は、養老。あの「養老の滝」「養老天命反転地」で有名な養老だが、今回はあえて「ひょうたん」「駅舎」を中心に見てきた。なんだか枯れた味わいの旅となったが、まあいいだろう。

乙幡 啓子

岐阜駅から大垣乗換で

「愛・地球博」の影響で名古屋のホテルはどこも満杯、岐阜泊を余儀なくされたデイリーポータルZチーム。自分の今回の取材も、周辺で延泊できるかどうかにかかっていたのだが、どこのホテルも、カプセルホテルさえも満杯。

ああ、来週のネタどうしよう。リアルタイム更新で変な踊りでもするか・・とあきらめかけていたところ、宿泊していたホテルにたまたまキャンセルが出た。やった!

岐阜から養老までは、大垣で1回乗換え、約40分。だが大垣からの近鉄線が昼間は1時間間隔でしか動いていないので、ホテルをチェックアウトしてから40分ほど街をぶらつく。「なら早起きして移動する」という頭はまったくない。


名古屋だけでなく岐阜も屋根が飛び出している、しかもふつうの果物屋。

大垣までは「新快速」に乗る。確か昔、青春18切符で「大垣夜行」を利用して大阪に向かうときには、ここから米原まで新快速に乗った気がする。

それにしても「新快速」というネーミングがいかにも関西らしいと思うのは自分だけだろうか。「新世界」「新開地」「新快速」だ。


そうそう、こういう座席の並び方だった。旅気分30%増量。

そして大垣。ここで近鉄に乗り換えるのだが、他にもぐっとくるローカル線がここから出ている。樽見鉄道だ。沿線には「織部焼」で知られる織部や、根尾谷断層公園などあって、すぐにでも乗りたい衝動にかられる。

その衝動を昇華すべく、ホームまで行ってみた。


JRホームの隣のホーム延長上に、切符売り場があるんですね。改札はありません。駅員に直渡しです。
左の売り場の向こう側に行くと、おもちゃのような電車が1両待っている。

このように、他の鉄道にちょこんと間借りしているような駅が大好きだ。銚子から出る銚子電鉄もそうだし、思えば武蔵境からも西武多摩川線が、飛び地のように存在している。

樽見鉄道をかわいがってばかりもいられません。近鉄、近鉄。

と、近鉄も半ば「間借り」しているかのように、JRホームの奥に存在していた。かわいい!ここからはくどいほど写真を載せますが、いっしょに知らない鉄道に乗る興奮を静かに味わいましょう。


JRホームの奥に、このように忽然と現れる。
左写真を左に曲がる。
右上写真を進むとJR出口、そして近鉄改札。こっちは自動で無人だが、あっちは手動で白い改札ラッチだ。
左写真地点より右を見ると、おお・・・近鉄。
改札をくぐる。多度、桑名、揖斐・・・どこも行きたい。
職員が3人話していた。制服の大人が集まって話しているのを見るのが好きだ。
いきなり裸足の足を座席に乗せる子、そして自転車持込可能な「サイクルトレイン」・・・自分の地元のローカル線そっくりだ。
座席も床も、車体のラインもワインカラー。

やっと乗り込みました。知らない電車に乗るだけでも「うわあ、楽しい」を頭の中で繰り返す。近鉄は電車もかわいく、雰囲気がよろしい。

さて養老に向かいます。


 

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