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特集


フェティッシュの火曜日
 
駅舎と串カツとひょうたんと〜養老

あこがれの地、養老へ!

ここから電車で20分ほどで養老につく。関東人には意外と近いぞ養老。ローカル線の旅初心者の自分には入門路線として最適ではないだろうか。


イビデンの事業場。そうか、「揖斐」、地元だ。
途中の無人駅も清潔でいい感じ。

乗客を見ていて思ったが、自分の知らない街でもこうやってひとりひとりの人生が営まれているのだと思うと、くらくらする。

近鉄が日常に組み込まれている人。その人から見れば、東急が日常にある自分も、知らない「ひとりひとり」だ。

ひとりで旅していても、考えるのは人のことばかりなり。


田園の向こうには、この地方の様式なのか、整然とした家屋が。
養老に近づくにつれ、緑が車窓に迫ってくるように。

そして、とうとう養老駅に到着。なぜここが「あこがれの駅」なのかというと。


ひょうたん〜ぶーらぶら〜。

この地は「ひょうたん工芸」の中心地なのだ。なぜかと言うと、養老の滝伝説にもあるとおり、湧き水をひょうたんに汲んだらお酒になったということで、いつの間にか「養老といえばひょうたん」ということになったらしい。

で、駅でもその「ひょうたん」をイチオシしている、というわけなのだ。


こんな面白い形のものがぶらさがる駅なんてあるでしょうか。

ひょうたん、ひょうたん、と書いているが、実はこの駅を知ったきっかけは ひょうたんからではない。以前購入した「駅旅のススメ」(杉ア行恭氏著)という本の中でこの駅が紹介されていて、そのたたずまいにすっかり魅了されてしまった。いつか訪れたい、とやはり半身浴をしながら思ったのだった。

ではまたここで駅の様子をたくさん載せるので、つきあってください。


駅入り口から中を見る。夏の名残の日差し。
切符売り場から駅舎内を。きれいで広々とした駅だ。
駅舎内には老舗旅館「千歳楼(せんざいろう)」が出す売店・喫茶店がある。ここもひょうたんでいっぱい。
左写真の売店左側に、喫茶店への入り口。ここで朝飯を食べよう。

これがあこがれの外観だ。 大正ロマン、というたたずまい。実際、大正2年に建てられたものだ(前出の本より)。前に植えてある木は桜。春にまた来れたらいい。
駅舎を撮ってまた中へ。喫茶店入り口。「クリームコーヒー」「レモンソーダ」「トコロ天」が並んでいるのが泣かせる。
店内のメニュー。「ごはん」も気になるが、ここはおすすめの「養老ざるそば」で。
黒っぽく太目のそば。好みです。じゅうぶんおいしかった。
出た、「養老サイダー」。「店で飲むと100円増しよ」と親切に言われ、ベンチで飲む。養老の天然水使用。懐かしい甘み。

はー。たんのうした たんのうした。ここで帰ってもいいくらい堪能したが、いや、知らない街に来てそれはないでしょう。てくてくバックパッカー気取りで街を歩いてみよう。

しかし、ここで所持金が1000円しかないことに気づいた。やばい。岐阜でも大垣でも駅近くにATMが見当たらず、養老で信金くらいあるだろうと思っていたのだが・・・。


 

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