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特集


ひらめきの月曜日
 
タニシを食べ、タニシを歌う in 厚木

粒のコリコリした感じ&柚子コショウにうっとり、田楽

柳川はゴボウがくさみを消しております

すっかりもてなされてる

見た目からしてなんとなく砂肝っぽい田楽、そしてどじょうでしか食べたことがなかった柳川。どちらもタニシだ。水槽にはりついていたあのタニシなのだ。なのに美味しい。

仲居さんに聞いてみると、事前にタニシ料理をリクエストしてまで食べるお客はあまりいないそう。「名産とか名物というよりも、懐かしいものとしてお出ししてる感じですね」と言っていた。昔は田んぼでとれたが、今は農薬がまかれるため田んぼではとれず養殖なんだそうだ。

マンガとか小説で、成金が貧しかった子供の頃食べたものを大枚はたいてわざわざ食べたりするシーンがあるが、あんな感じのものなのか、タニシよ。

ただ、タニシは美味しかったのだ。巻貝だけに、味もつぶ貝みたいだった。すっかりタニシにもてなされ、私は満足です。


飯山観音もその一部である飯山白山森林公園入り口

ゲートに大書きで「たにしのまち」と!

タニシを食べたら、タニシを歌おう

「わらべ歌に歌われるぐらいですから、昔はよく食べたんでしょうねえ」タニシについての仲居さんの言葉だ。

この地域には、タニシを歌ったわらべ歌があるのだ。タニシでお腹いっぱいになったところで、ここからは今日のもう一つのミッション「タニシの歌」を追って旅を続けていきたい。

「タニシの歌」に関しては厚木とタニシ料理の因果を調べている途中でこちらの「タニシの歌のルーツを探る」で知った。歌詞に「飯山のまち(=飯山の祭り)」というくだりがあって、これは飯山観音の例祭を指すそう。

せっかくなのでそのお祭りの地で歌を歌ってやろうじゃないかと、旅館から飯山観音へ向かった。

実は、飯山温泉を歩いていても旅館の料理に出てくるまで、あたりにはタニシのタの字も見当たらなかった。それが飯山観音に近づくにつれ、徐々にタニシ感が増してくるではないか。やっぱりここらがタニシ町と呼ばれたという噂は本当だったのだ。

飯山温泉には白龍や弘法大師にまつわる伝説も多く残されているが、それを差し置いて「タニシ」がフィーチャーされているのだ。来てよかった。

飯山観音の手前のお茶屋さん。休業だったものの→
メニューにはタニシの文字が。おおー。



 

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