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特集


ちしきの金曜日
 
部屋を風船でいっぱいにする

アウトドア派に贈る風船の楽しみ方

  室内を風船で満たす楽しさはここまでで十分伝わったのではないかと思う。しかし現実問題、あれだけの数の風船を用意するのはなかなか大変なことだろう。

 そういうわけで、気軽に風船を楽しむために外に出ます。


後部座席は風船専用

トランクいっぱいに夢を詰め込んで


 車に積めるだけの風船を押し込んだら、検問や取締りがないことを祈って人の気配のないようなところに向かおう。悪いことをしているわけではないが、説明が面倒であることは否めないからだ。

 いろいろ回りつつ人がいるのを避けていたら、いつしかとある崖にたどり着いていた。


ここで安全ピンを活用

 持参した安全ピンを上手に使う。針先がちょっとでも風船に触れると、それは一瞬で散るので注意が必要だ。先ほどは部屋を風船で満たしたわけだが、ここでは逆転の発想をしてみたい。


あ、なんか来たぞ

風船マンだ!


 そう、安全ピンで風船を服に留めれば、割と気軽に風船マンだ。それほどたくさんの数がいるわけではないが、風船に囲まれている感じはしっかりと味わえる。

 

実用性も兼ね備えた風船マン

 風船マンになるのなら、季節はきっと冬がいい。


生きているって楽しいね

 予想していなかったことなのだが、結構あったかいのだ。保温の基本は体の周りの空気をあたたかくして、それを逃がさないこと。考えてみればそういう理屈を風船マンは満たしているのだ。

 しゃべると自分の声が風船で反響して、ちょっとしたエコーがかかっているように聞こえるのも新感覚。

 風船マンも部屋で風船で満たすのとは別の切り口で楽しいよ。


人目を避けてたらこんなところに来ました

 そのビジュアルから普通の市民社会ではなかなか受け入れてもらえそうにない風船マン。今回も崖を訪れたが、美しい景色は普通の人も風船マンも分け隔てなく癒してくれる。

 しかし、風船マンにも難点がある。このままでは車に乗り込むことができないのだ。かなしいけれど、風船マンとしての自分にお別れをしなくてはならない。


夢の世界から来た風船マンも

割られてしまうとこの体たらく


 風船を割ってしまうと、かなりみすぼらしい感じになってしまう風船マン。まとわりついているように見える風船のカス。さっきまでドリーム過剰だったこともあり、その落差は大きい。


戦い終わって日が暮れて


 別に戦ったわけでもないのに適当なキャプションをつけてしまったが、たたずまいとしてはそんな感じの風船マン。しかし、風船がもうなくなっても、風船に満たされたあの思い出たちは心にずっと残り続ける。

あと始末も楽しいよ

バカは休み休みやろう

  家に戻ると部屋にあるのは、まだたくさん転がっている風船たち。開いた安全ピンを手にして、その針先を次々と風船たちに向けていく。

 おもしろいように次々と割れる風船。それが弾けるのは、まさに一瞬だ。

 あれだけ苦労して膨らませた風船だが、全てを割るのは本当にあっという間。それはまるで、人生のなにがしかのようでもある。風船は私たちに、何か深い機微を示しているのかもしれない。

 わかっているとは思いますが、こんなところで変に機微とか感じない方がいいと思います。



 

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