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東京・墨田区の小さな博物館たちがなんだか面白いぞ
区内でこの看板を見かけたら見学してみよう!!

東京・墨田区の小さな博物館たちがなんだか面白いぞ
墨田区といえば、東京東部、隅田川と荒川に挟まれた東京きっての下町である。中小の工場が多く産業で栄えた街は多彩の技術を持った職人さんが多く住んでいる。

そして今、文化事業の一環としてそういった工場の一部を「小さな博物館」として一般公開している。中には職人さんが直々にレクチャーしてくれる博物館(=工場)もあるようだ。

触手を伸ばして見学してきました。ところが……

梅田カズヒコ

博物館1 ブレーキ博物館

まずは錦糸町の『ブレーキ博物館』へ。
しかしブレーキ博物館とはナイスなネーミングだ。


ちゃんと調べてはいないが、まず間違いなく世界で唯一の“ブレーキ博物館”

もちろんブレーキとは車や自転車などについている、あのブレーキである。自転車博物館や車博物館ならきっとどこかにあるだろうけど、ブレーキ博物館とは一本取られた。そのカテゴライズのしかたがあったのか! そんなのありか!

すでにネーミングの時点で博物館に一本とられた気がするけど、さっそくのぞいてみよう。


あなたはブレーキのきかない自動車に乗る勇気がありますか?

図解入りのブレーキの進化の歴史。面白いです。 
館長から直々に車のブレーキの仕組みについて学びました。 

入口の問いかけがまたイカす!

博物館は工場の2階にあった。入口に飛び込んできたのは『自動車の原点』と題された説明書き。

そこには
『あなたはブレーキのきかない自動車に乗る勇気がありますか?』
という問題提議(問いかけ)が書いてあった。またもや一本とられた気分。僕もライターのはしくれとして、嫉妬してしまうようなキャッチである。そうだそうだ。確かにブレーキは大事だ。ありとあらゆる乗り物はブレーキの上に成り立っている。

ギリシャ・ローマ時代のブレーキを学べるぞ

この博物館大きく分けて3つのコーナーがある。ブレーキの進化の歴史や仕組みを学ぶコーナー、そして実際のブレーキ展示コーナー、そして体験コーナーである。

なかでもブレーキの歴史を学ぶコーナーはなかなか面白く、写真左のような図解入りの解説が加えられている。
ちなみに写真はギリシャ・ローマ時代のブレーキ。車輪に手綱を引っかけてとめていたのがブレーキの原型のようだ。なんども書くが、こんなことが学べるのは日本でここだけだと思う。面白い。

なんと博物館のかたに、直接解説をしていただきました。

ここの特長は館長さんが直々に説明をしてくれること。「小さな博物館」ならではのサービスがうれしい。説明中にこの博物館についていろいろうかがった。

梅田「失礼ですが、なんでブレーキ博物館なんてものをやろうと思ったんです? 」
館長「やっぱり普段はあまり(ブレーキに)なじみがないと思うんですよ。でもブレーキは車を動かす大切な道具なわけで、いろいろ知っていただきたくこの博物館をオープンすることにしました」
梅田「たしかに普段ブレーキのことなんて考えないですからね。お客さんはどんなかたが多いですか?」
館長「学生さんや近隣の小中学生の社会科見学として来ていただけるかたが多いです」


「錆てしまった」 世界最古のブレーキ。スティックをタイヤにはめて止めていたようだ。なんだか危なっかしい。 

ブレーキ博物館

墨田区江東橋1−5−5
営業時間 10:00〜16:00
月曜・祝日は休み。以外にも臨時定休あり。
事前に電話連絡したほうが良いようです。
03-3632-6931 



 

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