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コネタ


ウイルスの恐怖展 連動企画
 
血を調べてもらおう
これからは血液型占いに参加できる

血液型占いが全盛の昨今だが、私は自分の血液型を知らない。

いつ何が起こるとも限らない危険がいっぱいの世の中だ。病院に運ばれ、輸血が必要な時に自分の口から「X型です!」と申告することで、助かる局面に遭遇しないとも限らない。

「よし、いっちょ調べてみるか」と、重すぎる腰を上げることにした。

高瀬 克子

親の血液型で判るか

両親の血液型が判れば、その子どもの型も判明するという。そういえば親の血液型を知らなかった。この機会に聞いてみるか、そしたらすぐに解決だ、と実家に電話をかけてみた。

−−もしもし
「あ、どしたの、元気?」
−−うん。…ところでさ、血液型、何だっけ?
「なに? いきなりどうしたのよ。血液型? 私の?」
−−うん
「それが、わかんないのよ」

子が子なら、親も親だった。さらに続けて母親は言う。

「でも、血液型に詳しい人に言わせれば、私はA型らしいよ」
−−憶測じゃなくってさ。…したら、お父さんのは?
「さあねぇ。O型なんでない? よく食べるし」

…何の解決にもならなかったが、親子揃っていい加減な性格ということだけは分かった。ところでO型はよく食べるのか?

 

献血すればいいらしい

皆が皆、声をそろえて言うことは「血液型なんて、献血すれば一発で判る」だった。

聞くところによると、最近の献血はサービスが大変にいいらしい。タダでジュースが飲めたり、タダでアイスクリームが食べられたり、タダでいろいろ占ってもらえたり。

人に感謝されながら手厚いサービスが受けられ、なおかつ血液型が判るなんて願ったり叶ったりだ。というわけで、生まれて初めて献血に行くことにした。


前日はレバーしか入ってない親子丼を食べた。気合い十分

 

噂どおりのサービス

過去にデイリーポータルでお世話になった新宿東口の献血ルームに、今回もお邪魔した。


「AB型がピンチです!」と言われても、今の私は自分が何型なのか判らないのですよ
地下の通路にも看板が

時刻は祝日の午後3時。
「すみません、今からですと終わるまでに1時間半から2時間かかりますが、お時間は大丈夫ですか?」と受付で言われたほど、献血ルームは人でごった返している。

表で呼び込みをするくらいだから中はガラガラかと思ったが、休日に献血に来る人って結構いるんですね。ちょっとビックリしました。


次は平日に来よう
「レコードコレクターズ」から「ニュータイプ」まで、全方位対応
ちょっとしたレンタルビデオ屋並みの品揃え
お金を入れてなくても赤ランプが点灯しっぱなし。ここは夢の国か
思い思いに時間をつぶす皆さん
まったく退屈知らずな場所です

 

そして血液型、判明

問診票に記入し、簡単な医師の問診を受けた後、少しだけ血を抜いて成分を調べ、献血できる状態か否かの判断を下される。


ここで血をチェックします

「よろしくお願いします」
「高瀬さんですね。よろしくお願いします。血液型は?」
「あのー、それがわからないんですが」
「あ、初めてですもんねぇ。はいはい。今わかりますよ!」

少し関西っぽいイントネーションでハキハキ話す美人の看護士さんは、話し方同様テキパキと針を腕に刺し、試験管に少しだけ血を抜いていく。

「わっ。びっくりしたー。(小声で)…これホントに毛細血管か?」
「…どうしたんですか」
「いや、血の流れが速くて…。こぼすところでした」
「それは…、あの、どういうことなんでしょうか」
「元気な血ってことです!」

実は、血にはコンプレックスを持っていた。学生時代、血液検査ではいつも引っ掛かり、貧血で倒れたこと数知れずなだけに、「元気な血」と言われて心底うれしい。

気さくな看護士さんと話をしている間に、血液成分が紙に印字されて出てきた。ものの数分、あっというまだ。その数値を見ながら看護士さんが説明をしてくれる。

「おお。…すばらしい」
「はい?」
「献血は、このヘモグロビンの値が重要なんですが、高瀬さんは14.2もあります。男性でも13.3以上ですから基準を大きく超えてます。いいですねー、いいですよぉ」
「ほんとですか。レバー食べてきた甲斐がありました」
「がんばったんですねー」
「はぁ。…あの、昔はよく血液検査で引っ掛かったんですが」
「女性は大人になると、丈夫になるケースがあるんですよ」
「そうなんですか。よかった。嬉しいです」
「ちなみに血液型はA型ですねー」

…あっ、そんなにサラリと言わなくても。
えー、あっけなく判明いたしました。A型でした。


もちろん献血しました

血液型が判明したことで目的は達成できたが、あれほど血を褒められた後だけに、もちろんこのまま帰るわけにはいかない。「どうぞ好きなだけ抜いてください!」という気分だったが、決まりで男女共400mlまでしか採れないという。


それぞれの長椅子には専用の薄型テレビが
気になる取り組みも献血しながらチェック

付き添ってくれた看護士さんが「人間の血液は4リットルくらいあるので、その約10分の1をいただくことになりますね」と言っていたが、4リットルか…。思ったより少ないもんですね。


4リットルといえば大五郎のペットボトルだよなぁ…。あれからジョッキ1杯分の焼酎を飲む計算か

 

全力で休む

血を抜いた後すぐに外に出ると、フラフラして非常に危険らしい。「水分補給と休憩を十分とるように」と、くどいほど言われたので、お言葉に甘えて休みまくった。


ドーナツやら
ハンバーガーやら
お菓子がタダです
飲み物のカップには、なぜか丸山茂樹
肉オンリーのハンバーガーって久々だ
なんと傘まで。もう、至れり尽くせり

 

献血にハマる人の気持ちが分かりました

1週間ほどして、血液の詳しい検査結果が郵送されてきた。どの項目も基準値を大幅に上回っている。

念願だった血液型が判かり、血液コンプレックスも解消、もちろん怪しい成分などは全く検出されず、非常に満足です!


献血、また行こう(ニヤニヤと結果を見ながら)

編集部から

高瀬さんの血液からは不審なものは検出されませんでしたが、メールからうっかり検出されがちなもの、それのウイルス。

なんで血液からメールの話に飛ぶのか?だってこれは「ウイルスの恐怖展」連携企画だからです。血液といっしょにメールもきれいにしておきましょう。さあ、下のバナーをクリック!


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この連携企画は毎週水曜日に更新されます。


 

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