デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示


土曜ワイド工場
 
あのクラゲを食べたい

せっかくだからクラゲフルコース

さあ、ようやくクラゲ料理に取りかかれる。クラゲ料理といえばやっぱり中華だ。せっかくのこの機会、前菜、スープ、メイン、デザートと、中華料理のフルコースで堪能しようではないか。


〜 Menu 〜


クラゲの冷製前菜

クラゲのハモスープ

Wクラゲのオイスターソース炒め

フルーツクラゲみつ豆

 

まずは前菜、クラゲの冷製前菜

まず中華料理のクラゲといえば、細切りにされてキュウリとかと和えてある前菜のアレだ。材料や味付けはなんとなく見当がつくので、きっとどうにかなるだろう。

以下、一応作り方を記しておく。

  1. 沸騰したお湯に塩を入れ、ぶつ切りにした鶏胸肉を入れたら蓋をして、火を止めてゆっくりと茹でる。大塚さんが前に紹介していたあの「うまいトリ肉」と同じ理屈。
  2. 戻したクラゲ、茹でた鶏胸肉、キュウリ、を細切りにして、キッチンペーパーでよく水気を切る。
  3. 酢に砂糖をよく溶かし、ごま油、鷹の爪を混ぜる。
  4. 2と3の材料を混ぜ合わせて冷蔵庫で冷やす。
  5. 勇気を出して食べる。
中華前菜のアレ。

うん、見た目はとても美味しそうだ。クラゲの味をなるべく消そうと守りに入ったためにタレの量が若干多いのが気になるが。

自分でつくった記念すべき初クラゲ料理、勇気を振り絞ってパクリと食べてみたら、これがとってもうまかった。手作りの塩蔵クラゲ、普段食べなれた市販のものに比べて、若干ソフトな歯ごたえが心地よい。懸念された海臭さもタレの味に消されたためか、全く感じられない。

鶏肉、キュウリ、クラゲと3つの異なる食感が食欲を刺激し、前菜としての役割を見事に果たしている。これは今まで食べたクラゲ前菜の中でダントツトップのうまさだ。って自分で作っておいてなに長々とコメントしているんだ私。

 

続けてスープ、クラゲのハモスープ

前菜の次はやっぱりスープだ。しかし、これから金華ハムとか鶏ガラとかでダシを取っている心のゆとりが今の自分にはないので、昨日の夕飯に作ったハモのアラ汁が余っていたので流用。

  1. 昆布、ハモのアラでダシを取り、塩、醤油、酒で味を整える。まあスープならなんでもいいと思う。
  2. スープに戻したクラゲを入れて、5分ほど煮る。
  3. 勇気を出して食べる。
ちょっと地味だね。ミツバくらい散らすべきだったか。

ハモのアラでとったスープがとてもうまい。脂っこさは感じさせないのだが濃厚なハモのダシ汁、そしてそこにクラゲが忘れていた海臭さを呼び覚ます。摩訶不思議な海の幸のハーモニー。微妙。中華じゃなくなっているし。

スープに浮かんだクラゲのプニョプニョした食感は面白いのだが、薄目の味付けだとどうしても海臭さが残ってしまうようだ。まあクラゲだと知らないで食べたら「いわれてみれば」というレベルの海臭さかもしれないが、要検討というところだな。

 

メインディッシュ、Wクラゲのオイスターソース炒め

メインディッシュは、クラゲとキクラゲの夢の競演、Wクラゲのオイスターソース炒めとかどうだろう。ゴージャス。

  1. 中華鍋にごま油を入れ、鷹の爪、ニンニクを炒める。
  2. 戻したクラゲとキクラゲ、鶏肉、ピーマンを強火で炒める。
  3. 塩、胡椒、酒、オイスターソースで適当に味付け。
  4. 勇気を出して食べる。
おお、なんとなく中華っぽい。

オイスターソースを使った炒め物は久しぶりに作ったんだが、これはどんな材料を使ってもそれなりに美味しいと思う。よってこれもそれなりに美味しいのだが、クラゲだけ濃いめの下味を付けた方がよかったか。要するにやっぱりクラゲが海臭いのだ。キクラゲは美味しかった。

クラゲっていうのは、温かい料理より、冷たい料理の方が相性がいいように思う。温かいと隠し持っていた海臭さが活性化されてしまうらしい。

 

最後はデザート、フルーツクラゲみつ豆

さあエンディングが近づいてきた。フルコースの最後はもちろんデザートで締めたい。とはいっても缶詰のフルーツみつ豆に戻したクラゲを入れただけだが。

クラゲの見た目がかなりライチっぽいのでビジュアル的にはかなりいけるかなと思うのだがどうだろう。ナタデココを超えるブームを呼ぶかも知れない。ちなみに適当に盛りつけたらなんとなく「顔」っぽくなった。

  1. フルーツみつ豆の缶詰を開ける。
  2. 戻したクラゲをトッピング。
  3. 冷蔵庫で冷やしておく。
  4. 勇気を出して食べる。
ほら、顔っぽい。

あ、中華だから杏仁豆腐にすればよかったか。まあいいや。

甘い蜜に漬け込まれた寒天やフルーツと一緒に食べるクラゲは、あくまでしょっぱく、どこまでも海臭い異質な存在だ。甘さの中でクラゲの塩辛さが引き立ちまくる。食感と見た目は合うのだが、肝心の味が合わないことこの上なし。みつ豆のしょっぱさは赤えんどう豆だけで充分だと学習するに至る。

酢豚に入ったパイナップルとかは別に気にならないのだが、みつ豆に入ったクラゲは無性に腹が立つ。まてよ、今回はクラゲの脱水に塩を使ったから当然塩辛いのだが、砂糖を使って脱水していればデザートに最適のクラゲになったかもしれないぞ。そうか、その手があったか!

よし、次回はぜひ砂糖を使って脱水してみることにしよう。クラゲスイーツにチャレンジだ。って次回はもうやんないんだけどね。

前菜は美味しかったです

「食べたら美味しいのではないだろうか」と思って食べてみたクラゲですが、やっぱり食べ物っていうのは料理方法次第なんだなあと思いました。前菜は美味しかったです。クラゲ料理を普段前菜でしか見ない理由、身をもって理解しました。

2キロ強あったクラゲ完食。ごちそうさまでした。

 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ

 
Ad by DailyPortalZ
 

アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation