まとめ
こうして1日かけて11箇所のエレベーターを回ったわけだが、エレベーターのにおいには大きく分けて3種類あるように思った。匂いの強い人が乗った、生ゴミを載せた、などなどの「中」の匂い。ビルが取り扱う商品、もしくは芳香剤など固有の何かの匂いが移った「モノ」の匂い。そして油圧式に代表されるエレベーター動力部など箱の外部、「外」の匂い。各々独立して、独特の匂いを発している。
「中」はほとんど運とタイミングによるところが大きいのだが、曜日や時間帯、立地などを考慮すれば出会える確率は高まる。安定した力を発揮する「外」の匂いでさえ、上野ツタヤの例のように突然姿を変えることもある。そう考えると最も安定しているのは「モノ」かということになるが、芳香剤がいつ切れるか、商品がいつ変わるかともわからない。そして何より「天候」「湿度」「気温」などは匂いにとって重要な要素であるし、味わうあなたの体調こそが最も重要であったりもする。匂いは日々うつろいゆくものなのだ。
全ての要素でマックスをたたき出すエレベーター、夢のような話ではあるがそんなエレベーターがどこかにあるに違いない。三蔵法師が弥次喜多がマルコ・ポーロがコロンブスが探し求めた夢のエレベーター。もしあなたがそんな至高のエレベーターに出会ったらぜひ人目をはばからず声を張り上げてほしい。くっせぇ、って。
今後もくさいエレベーター情報があれば、ざんはわまでよろしくお願いします。 |