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ひらめきの月曜日
 
かわいい枝? 冬芽ちゃんって何さ
モンゴルかここは

ここはどこですかという場所へ

見たこともない白い鳥が空を行く。ものすごく寒い。ここはどこだろう。

いや、分かっている。ここは新宿から電車で1時間たらずのTという場所だ。山内さんに「すでに冬芽状態のオニグルミがある」と聞いてわざわざつれてきてもらったんじゃないか。

ざくざく歩いていく山内さんについていくと、先にすっかり葉のおちた白っぽい木があった。オニグルミだ。

完全に冬支度に入っているオニグルミ。枝の先を見ると…
冬芽ちゃんだ!
お、またあったぞオニグルミ

コンニチハー

木が分かるようになる、冬芽ちゃん探し

オニグルミは山内さんが作品のモチーフとして力を入れて観察している植物。きくと、今まで縁のなかった自然観察も、目当てのものが見つかってぐっと面白くなったという。

「レコード屋さんに行くと、最初はいろんなジャンルがいっぱいあって分からないじゃない。でも、いろいろ聞いてだんだん分かってくるでしょう。いろんな木があって、そこからオニグルミがどれだかわかるって、レコード屋さんと同じような喜びがありますよ」

白っぽくて、葉の落ち方が木の幹の下から落ちている、枝の上の方にふさふさ残っているのがオニグルミ。歩いているうちにだんだん見分けがつくようになってきた。

たくさんの木のなかからオニグルミを探していて、以前ライター三土さんの取材のお手伝いで携帯電話のアンテナを探したときのことを思い出していた。なんだか似ているな。

知らなくてもまったく問題なく生活できるけれど、知っているとそれだけうきうきすることってある。携帯電話のアンテナも冬芽ちゃんもそうだ。

こんな新しいうきうきを、私は今年に入って2件も手に入れたのだ。世の中にはまだたくさん転がっているんだろう。焦るなあ。

オニグルミの冬芽ちゃんは、葉痕の部分が大きいので自然とキャラクター全体が大きく感じられて見つけやすい。枝全体にひょこひょこたくさん顔がくっついているみたい。

すごくかわいい。かわいいですよ、まさか枝が。


ハイシーズンにも観察に行こう

そういったわけで、冬芽ちゃんツアーは興奮のもと終了した。晩冬のハイシーズンに向けて、これから植物界は冬芽ちゃん花盛り(芽盛りか)だ。ことあるごとに、植物の枝に注目していきたいと思う。

ちなみに最後に行ったオニグルミのスポットは山内さんの意向で場所を伏せました。いろいろな樹木のありかは今かなりネットで調べることができるそう。興味のある方はぜひ調べてみてください。

さて、今回案内してくれた山内さんの作品がいま、東京オペラシティ アートギャラリーで12/24まで展示中です。冬芽ちゃんの作品もたくさん展示してあります。お近くの方はぜひ!

project N 27 山内崇嗣 YAMAUCHI Takashi
会場:東京オペラシティ アートギャラリー 4Fコリドール
期間:2006.10.7[土]─ 12.24[月・祝]
開館時間:11:00 ─ 19:00
(金・土は11:00 ─ 20:00/いずれも最終入場は閉館30分前まで)
休館日 :月曜日
入場料 :企画展「伊東豊雄 建築|新しいリアル」の入場料に含まれます。


オニグルミで作った笛。かわいいけど調子のいいときにしか鳴らないそうです



 

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