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ロマンの木曜日
 
鹿児島の醤油の糖度を確かめる

坐和民で甘い醤油

この日最後に行ったのは、坐和民だ。
ちょうど日曜日だったので、寿司屋から飲みはじめて3軒目のこのくらいの時間になると、他の店はもう皆閉まっていたのだ。
いくら鹿児島でもチェーン店には甘口醤油はないんじゃないかなと思いつつ店内に入ったのだが、あったのだ、甘口醤油が。


すっかり夜も更けて、坐和民へ

おおお、あった

 

坐和民にもあったんだ

テーブルの上に並んでいたのは普通の醤油だが、箸立てに甘口醤油もあると書いてあったので、お店の人にお気軽に申し付けて持ってきてもらった。
余談だが、じつは坐和民に入ったところから記憶がない。理由は飲みすぎたからだ。
よってこの記事は、写真を頼りに推測で書いている。


卵焼きにも甘い醤油はぴったり

 

ちょっと甘い

いくら写真を見ても醤油の味は思い出せないので、持ち帰ったサンプルをちょいとなめてみたところ、それほどすごく甘くはなかった。
そうだ、そんなに甘くなかったんだ。
なめてみて、なくしていた記憶がよみがえった。
醤油の甘さで記憶が戻るなんて、プルーストみたいだかっこいいなと感動しつつ、飲みすぎを恥じる。
普通の醤油よりはやや甘いが、ちょっともの足りないくらいの甘さだ。
おっと、すでに甘くないともの足りなさを感じるようになってきている。
糖度計の数値は35.9%を示しているが、これには深く触れない。


35.9%

 

鹿児島ラーメンで甘い醤油

さて翌日、宿泊先のホテルのベッドサイドの電話の音で目が覚める。フロントの人が今日も泊まるつもりなのかと聞く声が二日酔いの頭に響く。始めは何のことを言っているのが理解できなかったが、時計を見て納得した。
チェックアウトの時間をとっくに過ぎているのだ。
というわけで、ホテルの朝食の醤油を味見することもなく、昼食のラーメン屋へ。
ここでも鹿児島の不思議にでくわす。


鹿児島ラーメンは旨い

 

<鹿児島コネタその4>:ラーメン屋に入るとお茶とお新香

すいません、なんですかこれ?

鹿児島では、ラーメン屋に入ると漬け物とお茶が出される。
どうしてそんなことになっているのか、まったく理解ができないが、鹿児島では当たり前のサービスらしい。
これはとてもうれしいサービスなので、ぜひ他の地域でも普及してほしいものだ。


ごく普通のラーメン店のカウンターの醤油

 

ラーメン屋の醤油も甘いのだ

二日酔いのラーメンは最高だ。五臓六腑にしみわたる。
あの快感はなんだろう。
それはともかく、鹿児島のラーメン屋の醤油も甘い。
ラーメン屋での醤油の用途は主に餃子だと思われるが、ということは鹿児島の人は餃子にも甘い醤油を使うのか。驚きである。
この店の醤油はしっかりとした甘さで、糖度も38.2%と高い。
やはり鹿児島の醤油はこのくらいじゃなきゃ。


糖度は38.2%

鹿児島は驚きの連続である

北海道出身の僕からすると、鹿児島は海をいくつも渡ったはるか遠方の土地である。
そんな鹿児島には色々な点で僕が持っているのとは違う魅力的な文化があった。
どの都市も東京の縮小版のようになりつつあるといわれているが、こうしてちゃんとその土地ならではの文化がしっかりと生きているのだ。
それにしても、鹿児島の焼酎はおいしかった。


 
 
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