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ひらめきの月曜日
 
国産1号機の洗濯機を見た

正面にある白いものが…
どう考えてもでかい。(隣のテレビと比べてみてください)

さて、では左の写真の国産1号機はなんでしょう?

ここまで見てきて、1号機の雰囲気をつかんでいただいたかたに問題です。左の写真は、何の1号機でしょう。

ヒント1:これが作られたのは1961年。

ヒント2;最初に置かれたのは、新幹線のビュッフェらしい。

性に合わずクイズにしてしまった。それもこれも、1号機家電に興奮しているからだと思ってください。

正解は、電子レンジ。レンジの歴史は以外に浅く、まだ50年経っていない発明である。新幹線のビュッフェでは運行上火が使えないことから、電子レンジの普及がいち早く検討されたという。

それにしても、今見ると、なんでこんなに大きくいないといけなかったのでしょうか。

これがキッチンにあったら場所をとってしかたがない。

 



まだまだあるぜ1号機
髭剃りは1946年のこれが国産1号機。現在のものとそれほど形状には差はない。そりあじとかはわからないけど、当時と比べ、比較的変化の少ない商品ですね。

こちらもわかりやすい。電気釜。

炊飯器に関して言えば、現在より当時のほうが、デザイン的にはかわいいと思うのは僕だけだろうか。安定感悪そうだけど。

日本語ワードプロセッサ。現在のパソコンと比べたら途方もなくでかいです。左下など、なぜこれだけ空白が必要なのかよくわかりません。でも、これから何かが始まる予感は感じる。

1978年発売で価格は驚くなかれ630万円!!

僕はプレスラボという会社を運営しておりますが、そのプレスラボ(資本金160万円)が4つ買えます。あー…。


東芝科学館

神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地
044-549-2200
9:00〜17:00
日曜、祝祭日定休(その他不定休有)
https://kagakukan.toshiba.co.jp/
JR川崎駅よりバスで10分。

このほか、取材では創業者の物語や、最新の技術を駆使した商品の展示などを見た。あまり大きすぎず、かつ小さすぎない科学館(3階建て、延べ床面積3160平米)で小1時間潰すなら最適な場所だと思う。

今回は1号機だけにスポットが当たりましたが、東芝科学館は展示も体験スペースも静電気も面白いですよ。

洗濯機の1号機はセーターものびのびになってしまいそうで洗えないし、ありとあらゆる部分で課題の残る商品だったと思う。でも、それまで手洗いだったものを、電気の力でやってしまおう、という開発者の気持ちを考えるとロマンを感じる。

東芝は国産1号機の冷蔵庫や洗濯機を開発する頃、欧米の商品をいかに日本で実現するかということを考えていたのだろう。ところが最近の商品は世界に先駆けて日本が開発している商品も多い。東芝の企業博物館なので、東芝がよく見えるように陳列されているのだとは思うが、イメージ的には、昔は日本のパイオニア、今は世界のパイオニアへ。というイメージだった。

外国のモノマネばかりやっていたら、最終的に本物を超えてしまった。そんなイメージだ。最近の日本は暗いニュースばかりだが、技術革新の最先端で頑張っている人がいると思うとほっとする。

気の利いたことで落とすとするなら、一生懸命誰かから学んでいたら、その誰かを飛び越えてしまうことだってあるということを教えてくれているのかもしれない。あなたの電球よ、灯れ。


 
 
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