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フェティッシュの火曜日
 
型抜き屋を再び出店、ただし自家製

ガタガタ型抜き

出来上がったものを型からはがし、なお100度のオーブンで焼くこと10分。落雁のレシピには「焼く」なんて工程はないが、乾かした程度ではなぜか時間が経つと湿気を吸って、懐かしのスポロガムみたいに「へたって」しまうのだ。

でももう引き返せない。絵の輪郭は、その内容がいったい何なのかは置いといて、なんとか再現できた。片栗粉をまたもまぶして絵柄を強調する。とにかくできました、と。


どうよ、このハンドメイド感あふれるフォルム。

展示用に、包み紙と箱、説明書きや景品もあつらえた。おみせやさんごっこのようで、こういうひと時がもしかしたら一番楽しい。


包み紙に○乙(マルオツ)マークのハンコ。
箱も手作りだ。湿気るといかんので、海苔のパックから除湿剤を拝借。帰宅するまでがんばれ、海苔どもよ。
型の説明書き。射幸心をあおるような数字だが、特に意味はなしだ。
景品用に、同じ型から自由樹脂でストラップも生産。

 

我に返ったら負け

さてイベント当日である。


すごい人の入り。この方々みんながモノ作りに感心があると思うとすばらしい!

デイリーポータルZの記事で作ったものを各種展示しつつ、恐る恐る例のブースをセットする。そう、「スペース・カタヌキ」の開店だ。

画鋲でテーブルが傷つかないよう、そして不安定さで容易に彫りぬけないよう、ベニヤ板を敷く。店主の善意と悪意のたまものであろう。

数枚の自家製型抜き菓子(この場では食べるのを不可としました)を並べ、客を待つ。各種の工作達人が集うこのイベントで、遠くから忍び笑いが聞こえてきたりしないだろうか?100年の孤独が感じられるブースにならないだろうか?


もちろん、無料だ。
微妙な柄ばかりで、どうもすいません。
30分近くも挑戦し続ける女の子、そして親よりも筋のいい女の子。
少年達よ、彫ったその先にあるものは何。

100枚ほど持っていった型抜きが、9割ほどハケた。予想以上の盛況ぶりだった。お客さんは意外と立ち止まってくれ、その場で黙々とチャレンジしていた。3人ほど完成させた人もいた。
なぜ「発展的なモノ作り」の対極にある、この「暇つぶしもいいとこな型抜き作業」に、人は惹かれるのだろうか。

型抜き、知らない人は知らないものだが、知ってる方の反応が非常によくて、満足だ。いつかまたどこかのイベントでもやるかもしれない。そのときはガッカリ柄みたいなのを考えたい。パンの袋を留めるアレとか。

◆「Make:Tokyo Meeting02」は、目を見張る工作あり、アートあり、実験あり、手芸ありで、夢のようなイベントだ。03が来年春に行われるということなので、ぜひ見に行ってみてください。

Make: Japan ブログ

◆話はかわりまして、自著「妄想工作」が本日発売です。全国書店に出回るのは26日あたりからと思います。
こちらもよろしくお願いいたします。

帯は何とあの方!

◆またまた、告知ばかりですみません。上記「妄想工作」に関連して、イベントやります。

12月21日(日)18:30〜 乙幡啓子の“妄想工作ナイト”

こんなオマケ用意して待ってます。これが何か、もうわかりますよね。

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