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はっけんの水曜日
 
ごはんとお粥の研究

米73g、水360mlで炊きました。

■おかゆってのは置いておくと水を吸うのです

 みんな知ってる当たり前のことをわざわざ見出しに偉そうに書いてしまった。しかしだ。そこんとこも検証しなくては本当の境界を決める事は出来ないのだ。あれ、この記事って境界を決めるのが目的だったっけ。

 それはともかく、まずは4倍ご飯をやり直してみる事にした。だって、さっきの試行は水が少なくて普通にご飯になっちゃったからさ。

 

■よーんーばーいーごーはーんー やーりーなーおーしー

やっぱり4倍くらいだと余裕でご飯だ。

 炊きあがりの重さは362g。水分率は79.83%。前ページの4倍ご飯の水分率は62.89%だったので、やっぱりどうもさっきのは失敗だったのらしい(失敗ならカットしろよって話ですが)。

 ちなみに上の写真は、炊いてから5時間ほど置いた状態のもの。やたらスローフードだ。歯ごたえはかなり無い感じで、誤解を恐れずに書くと、歯ごたえゼロ。エアーご飯と言える。

 でも、これでもおかゆでなくご飯だ(なのだ!)。1合スケールにすると1.5kgだ。1倍ご飯の5倍強の重さになる計算だ。4倍ご飯なのに重さは5倍って、なんかおかしい気もするけど気にしちゃダメだ。とにかく、多く増えて得だ!という事を言いたいのだ。

さっき「誤解を恐れずに書くと」って書いたのは単に使ってみたかっただけだ。

 

■ろーくーばーいーごーはーんー やーりーなーおーしー

おか・・いや、ご?は?・・・やっぱ、おかゆ?

 6倍ご飯を炊いて一晩置いてみた。重さは312g。水分率なんかは変わらないけど、一晩で水部分が大分減った。お陰で、この記事の定義でいうところの「お粥」と「ご飯」をいったりきたり。これは果たしてどっちなのか?

判決。

ごはん。

えー。

 やはり、金と米のない学生の気分になって考えてみると、これはご飯と思いたい。思わせて欲しい。無理矢理といえども、どんなに検察が頑張っても、これはご飯と言いたい。

では16倍ご飯も放置したら米が膨らんでごはんになったりするのだろうか?そしたら凄い発見かも知れない。

 

■まぁ、無理だよね、そりゃ

いくら待っても米スープでした。むしろ米が溶けた。

 いくら待っても米スープは米スープだった。なけなしの米をこんな事にしたら泣けるよなぁ、と思った。でもこれはこれで美味い。ウェイパーとわかめを入れると中華風になって美味しく食べられた。今後は米スープ、たまに作ろうかな、って思った。


ウェイパー入れるとなんでも中華味になるよね。

結局境界はどこにあるのか?

 まずは倍率と水分率のグラフをご覧いただきたい。


X軸は倍率ドン。Bが付いてるのはやりなおしたやつね。グラフ作ると仕事した!って気分になるのでおすすめ。

 固い1倍ご飯と柔らかい2倍ご飯の間が水分率50%であるので、おそらくその辺が美味しいご飯の水加減なんだろうと思う。4Bの水分率が約80%。ギリギリご飯の体裁を保った6Bが84%な事から、その辺りが、米が保水出来る限界と思われる。米は自分の6倍の体積の水を保つ事が出来るらしい。

 6倍を超えると水は余る一方で、10倍は明らかにお粥だし、16倍程度になると器の底にわずかに米がある程度で、ほとんどスープの様相を呈するようになる。つまりまとめるとこうなるだろうか。

「1倍〜6倍 ご飯」、「7倍〜15倍 お粥」、「16倍以上 米スープ」。

 「極楽コネクション」に出てきた学生はおそらく米の16倍以上の水を入れてしまったのだろう。そりゃ、スープにもなるわ。

と、ここまで書いて「極楽コネクション」じゃなくて「かっとびハート」だった様な気もしてきた。誰か覚えてたら教えて下さい。


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